STであれば、誰もが理解している「スピーチチェーン」。
失語、発語失行、構音障害などの言語機能障害のメカニズムを勉強するに当たって、外せないものです。
学校だと、どこの部分が損傷されるかによって出現する言語障害が異なると教わります。
たいていの場合、ざっくりと
言語野(左脳Broca、Welnicke野)の損傷→失語症
発話メカニズム(左脳中心前回)の損傷→発語失行(アナルトリー)
構音運動企画(前頭・中心弁蓋、島前部など)の損傷→口腔顔面失行
構音器官(口、舌、顎、頬など)の麻痺、損傷→構音障害(ディサースリア)
と分かれるでしょう。
これらスピーチチェーンにおいて、最近「発話メカニズム」の部分が脚光を浴びています。
よく知られた発語失行(アナルトリー)だけではなく、
パリラリア、エコラリア、シラリア
といった反響言語、反復言語なども、この部分の障害とされています。
学校では習うことが少ないかも知れませんが、吃音もまた、この部分の障害とされています。
吃音はその研究が遅れてきた背景もあって、未だに構音器官の問題と誤解している方が多いと聞きます。
発話メカニズムの問題とするのか、構音器官の問題とするのかでその障害についての理解がどれ程違ってくるのか、STなら解ると思います。
当然、治療法も違ってきますよね。
とはいえ、確立された治療法はまだありません。…ま、STの分野全般に言えることですけど。
人気のあるSTの分野、高次脳機能障害学会や摂食嚥下リハビリテーション学会は採択される演題数も多く魅力的ですが、吃音などの隠れた分野は専門学会がなく、論文も少ないのが現状です。。。
これから、担い手が増えると良いのですが。