言語聴覚士が主人公のドラマが現在進行系で放送されているようですね。

珍しいなーと思いつつ、まだ見てない。。。


この間実家で棚を眺めていたら、学生のころの資料を見つけました。

「見学実習」「評価実習」「臨床実習」と書かれたファイル。開くと、そのころの大変さを思い出します。


こうして臨床経験を積んでから見直してみると、学生のころとは違った角度で(バイザー的な角度で)自分のレポートを見てしまいます。評価実習のレポートなんて見ていて恥ずかしいのなんの。なんだこの書き方、この考察、みたいな。

まあ、学生だし。実習で学べるものなんて、限られてるし…と自分を慰めてみる。


実習って、本当に大変ですよね。


私の病院でも、実習で鬱になる人が多かった。

バイザーによっては「正直この人単に私でストレス発散してるんじゃ」と思わざるを得ない、

後輩を育てる、ていう視点に欠けるセラピストもいる(今でもそう思う)。

私も死ぬ思いをした…。

もちろん素敵なバイザーもいる。凄く楽しくて、毎日レポートを書くのが楽しみだった施設もあるから、正直いって、どの病院に行けって言われるのか、これは運だよね…


実習のために、住み慣れた土地を離れ、短期間の一人暮らしをする学生もいると思います。

そうなると愚痴や相談をするお友達も近くにいないから、辛い、よね。

実習はストレスフル。溜め込まず、先生や家族にぶつけましょう。

そして睡眠不足は禁物、休日は休みましょう。

出来なかったら「出来ませんでした」で、私はいいと思うんだけれど。


学生の皆さん、がんばれー。

咽喉頭外傷、と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。


比較的稀なものですが、救命できたものの、後になって咽喉等の瘢痕、狭窄、音声障害や嚥下障害などが明らかになる場合があります。

外傷の程度によっては頸部からの経皮的な胃チューブ挿入や気管カニューレの装着をされていたりします。


さて。

今回は、舌骨骨折に伴う嚥下障害について書きたいなと思います。


舌骨の骨折。

これも稀です。


舌骨は喉頭(のどぼとけ)の上に位置する、三日月型の小さな骨です(ざっくり言った)。

手足の骨と違い、舌首の筋肉で吊るされているような感じで、飲み込んだり、舌を動かしたりするときに連動して動きます。


その位置、それから筋肉で吊るされている、という特殊な骨なので、可動性に富み、通常、骨折することはありません。

舌骨骨折は絞首か、特殊な外傷(暴力など)が多いようです。


回診で初めて「この人舌骨骨折なんだ。なんか、誤嚥してるみたいだから、STさんよろしくね」と言われたとき、


私は「はっ?」て思いました。


STであれば、舌骨が嚥下で重要な役割を果たしていることは解ると思います。

嚥下の分野では、舌骨の上下についている、所謂「舌骨上下筋」の働きがとても重要といわれています。

この筋肉がうまく動かないと、「ごくん」の力が弱くなってしまい、食べ物が気管に入りやすくなってしまうからです。

しかし、筋肉そのものの筋力低下や、麻痺などの問題ではなく、

骨の問題は聞いたことがなかったので、

「はっ?」となったわけです。


教科書を開いたって、載っている訳がない。

論文を調べても、STからの報告は皆無で、多くは救命医や耳鼻科医からのもの(嚥下について触れている論文はない)。しかも当時、調べても調べても日本語の論文は数本しか出てこなかった。


あーあーあー。手探り状態、でした。


幸い舌骨の一番太い中央部(体部)の骨折ではありませんでした。

救命医いわく「折れてても場所的に動かすしかないから。気にせずやって!」ということだったので、

早速初診。


舌骨骨折した人の嚥下時の舌骨挙上を触診したとき、これまた衝撃を受けました。

右と左で動きがバラバラっていうか…階段上ってるような、ガクガクした動きっていうか。

舌骨を左右から圧迫してみると、噛み合わないし、水平に動かない。

筋肉が頑張ってくれているおかげで何とかバランスとってる?というような。

患者さんは「痛くないけど、へんな感じ」と。

水は、むせる。ゼリーもむせる。


えーと。リハビリ的にどうしたらいいの?


しかしやるしかない。


折れてるからって、唾液は飲まないといけないわけだし、

筋肉は問題ないんだから、動かさないと硬くなっちゃいますよね。

それにこの人の場合は、咽喉頭の粘膜損傷はないので、むせる=誤嚥てわけじゃなさそうでした。


とりあえず、少量の水からトライ。

リハビリは飲んでもらうことくらいだったので、毎日嚥下機能評価を行いました。


最初ガタガタだった喉頭挙上は10日ほどでだんだんと整ってきました(CTでは折れたままだったけど)。

慣れてきた、のか。回復の原因は解らないながら、しだいに挙上の範囲も改善されてきました。

むせ方も軽くなってきたので、それにあわせて食上げ。

だいたい2週間くらいで、嚥下障害は消失しました。

まあ、筋肉の動き問題ないから、それもそうなのかもしれないけども。


舌骨の左右運動は相変わらず噛み合わない感じでしたが、上下運動はスムーズに。

その患者さんは、舌骨が左右で離れたまんま、退院してゆきました。



と、上の患者さんは純粋に舌骨骨折だけでしたが、

これに粘膜損傷などが重なるほうが多いので、あまり参考にならないかな・・・


学会発表しようかと思いましたが、VFもやってなくて、トントンと良くなっちゃったので、してません。

したかった…




4月から大学病院は非常勤勤務になっており、

今現在、時間があります。



論文の仕上げと、7月の学会発表を教授にせかされているので、これらの準備と、吃音の勉強、

お金の勉強(税金とか)を時々しています。


ときどきです、時々。



夫からは、「今の時間を無駄にするな。将来のために勉強しろ」とせかされています。


もちろん、解ってます。

勉強を止めたら医療者はオワリってことは!!



論文書くのは嫌いじゃないし、研究も好き。机の上には買っただけで開いてない専門書、届いただけで封も開けていない学会誌が山積みになっているんだけら、やることは沢山ある、はずなんだけど。


机に向かうのがつらい時もある。活字が気持ち悪くなっちゃうこともあるんだって。

そんな時は、ぶらっと外に出る。



大学にいたときは太陽の光を浴びることが無かったから、4月って寒いんだなとか、もうこの花が咲くんだなとか、いろいろ発見がいっぱい。



いい季節、です。



将来かあ。

専門外来や教育が出来たらよいのだけど。そのためには、勉強しないといけない…。



今から喫茶で勉強してきます…