なんと云う事だ・・・ | Viva '60s SurfStyle!!!

Viva '60s SurfStyle!!!

1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

先日、カリフォルニアから訃報が届いた。

 

 

既に認知している方も多いかも知れないが、神様とサーフィン業界で謳われていたジョン・ペックがこの世を去ったのだ。

 

 

この連絡が届いた時には少々動揺してしまったが、81歳と云う年齢を考えれば致し方が無いかも知れないが彼のボードを数本程有している身としては容易に受け入れられる事でもない。

 

 

ジョン・ペックは1944年にロサンゼルスにて生を受け、15歳の時には南カリフォルニアのコロナで初めてサーフィンをしたと云われている。

 

 

彼の父は海軍のパイロットであった事からバージニアやテキサス等を転々とする訳だが、そんな彼に転機が訪れたのが16歳の時のハワイ・オアフ島への父の転属であった様だ。

 

 

この地でサーフィンをスキルを磨き上げ、後に「グラブレール・バックサイド・チューブライディングスタンス」の開拓者として世界中にその名を轟かせる事になる。

 

 

それがお馴染みの一葉である。

1963年の元旦・・・

この日まで全くの無名であった彼は、これを境に「神様」と称される事になるのだ。

 

 

しかし、その数年後にはドラッグとアルコールに溺れ、麻薬密輸団と関わってしまった事からマウイの刑務所に送還されてしまう事になるが、後に彼はヨガを採り入れた独自の取り組みにて1984年には酒と薬を絶つ事に成功している。

 

 

そして、その4年後・・・

遂に彼はビーチと戻るのであった。

 

 

彼がビーチに戻って来た事はサーフィン界では大きな出来事だった様で、ドナルド・タカヤマは一緒にビーチを訪れていた当時13歳のジョエル・チューダーに向かって「なんて事だ!ジョンが遂に戻って来たぞ!」と興奮していたと云われている。

 

 

そんな数々の伝説を纏ったジョン・ペックを語る上で外せないのが・・・

やはり、ペネトレーターであろう。

 

 

元々はモーリーポップのシグネチャーに過ぎなかった1本のボードは彼の伝説に不可欠な存在となった事は云うまでも無い。

個人的にはオリジナルのペネトレーター・・・

そして、ロビン・キーガルがラミネートを施したこのボードを有していたが、最終的にはご覧のペネトレーターを削ってもらった事は以前も綴った通りである。

先日、ロバート・オーガストが生涯現役の姿勢を見せていると綴ったが、ジョン・ペックもまたその人生をサーフィンに捧げた一人である事は間違いないだろう。

 

 

神様と謳われたジョン・ペックのご冥福を心からお祈り申し上げます。

 

 

R.I.P