ランス・カーソンが削り上げるピンテールのレプリカには大きく分けると2種類に区分される。
一つは当時のヴィンテージを意識しつつも、現代(1990年代)のニーズに合わせマイルドさを加味したスタンダードピンテール。
そして、もう一つは当時と同じスペックで削り上げている'60sピンテールである。
スタンダードピンテールには馴染みのあるディケールが付くのだが・・・
'60sピンテールにはジェイコブスのディケールをオマージュした菱形のモノが付く。
ディケールの使い分けに付いてランス・カーソン自身に直接訪ねてみた所、「容姿は似ていても全く性質の異なるボード」との事で本人も明確に分けている様だ。
さて、前置きが長くなってしまったが、本日紹介するボードがこちらである。
ランスカーソンの'60sピンテールである。
これを削ってもらったのは今から26年?いや27年前か?
兎に角、四半世紀以上前である事は間違いない。
ランスカーソンのシグネチャーモデルの証でもあるスリーストリンガーはセンターにレッドウッドを宛がえ、両サイドにはバルサが施されている。
そこにジェイコブスのディケールをオマージュした'60sピンテール専用のディケールが君臨する。
うーん・・・
良いねぇ。
このボードを始めて見た時にも感動したが、こうして久しぶりに目の当たりにするのと当時の想いが鮮明に蘇って来るようだ。
俺は当時のヴィンテージも有しているのだが、このレールは当時のモノと対比しても全く遜色のない創り込みがなされているのだから「流石はランス!」と豪語したくなる。
そして、ランスのピンテーと云うと・・・
忘れてならないのがキックテールである。
当時、ハップ・ジェイコブスがランスの為に削ったシグネチャーはキックテールを採り入れていなかったが、ランス自身が削る様になってからは定番の仕様である。
そして、ここも忘れてはならない・・・
キレキレのピンテールである。
現代的に云うと単なる「ダブルエンダー」と括られててしまいがちだが、個人的にランスのボードに限っては「全くの別物」だと思いたい所である。
そして、そこにグラスオンされたオリジナルフィン!
これこれ・・・
これだんだよ。
ランスのフィンは!
ボックスフィンには無い、この形状こそがランスのピンテールのフィンなのだ。
今年はダノーの'59カムバックの事もあり、タンカー系のボードを中心に乗っているが、こうして憧れのランス・カーソンのボードの事を綴っていると無性に乗りたくなって来たではないか。
次の休みにはコイツをワックスアップさせてみようか?
Keep Surfing!!!!