1990年代の事になるが・・・
俺の記憶ではランスカーソンのボードは鎌倉のノーブランドが代理店をしていたと記憶している。
しかし、いつの間にか「今後、ノーブランドでは扱わない・・・」との事でオーダーを断念していた時代があった。
そう、確か・・・
この時代はサーファーズでも取り扱いがなく、ノーブランドでオーダーが出来ないとなると本人に直接オーダーするしかい。
しかし、この時代に一個人がシェイパーに直接オーダーするには少々難関であった。
しかも、相手がランス・カーソンである。
ランス・カーソンが日本の代理店とスムーズに取引できない事は後に知った訳だが、無理くりオーダーしたらしたで苦い経験になっていたかも知れないが・・・
どうしても、ランス・カーソンのボードが欲しかった。
さて、どうすれば良いか?
そうだ!
彼に頼もう!
彼とは学生時代の友人である。
大学を卒業して商社に勤めていた友人は、その頃丁度西海岸に出向していた。
彼には一度ドナルド・タカヤマのシェイプルームに行ってもらった事があるので今度も大丈夫だろう・・・
因みに、その彼は全くサーフィンとは無縁の男なのだが、商社マンならでは交渉力でタカヤマに2本オーダーをしてもらった事がある。
彼はドナルド・タカヤマが誰なのかも知れなければ、勿論、ランス・カーソン事も知らない。
しかし、カリフォリニア界隈のビーチで「ランスは何処に住んでいる?」とサーファーに尋ねれば辿り着けると伝えると彼は引き受けてくれた。
そして、友人を通してオーダーの詳細な確認が行われた。
タカヤマの時もそうだったが、サーファーで無い者にオーダーの詳細を伝えるのは本当に難しい・・・
いつも何気なく使っているサーフィン用語が全く通じないのだから。
そして、数日後に「彼に会ったよ」、「デポジットは建て替えておいた」、「出来たら連絡をもらう事になっている」と告げられ・・・
届いたのがコレである。
ランス・カーソンお手製のピンテールである。
そう、これは俺が初めてランス・カーソンにオーダーしたボードでもある。
ランス・カーソンがビッグウェンズデーのマットのモデルだったと知った時から彼のファンになっていた・・・
そして、彼のボードが乗りたくなってサーフショップを探しまわったが、目に留まるのは9.6ft前後の短めのボードやボックスフィンばかりであった。
俺が欲しいのとは違う・・・
このボードは妥協せずに時間を費やし、ようやく辿り着いた悲願のボードである。
そんなボードを次回の更新では紹介してみたいと思う。
Keep Surfing!!!!!!