紆余曲折の果てに入手した待望のバルサボード・・・
俺の人生にとって初めてのバルサはデイル・ベルジーのお手製である。
入手したのは1990年代・・・
当時はクラッシクの解釈が非常に曖昧で、紹介するボードにも同様の仕様が散りばめれられている。
それが、このバルサである!
アウトラインから察しが付くかと思うが、こちらはベルジーの晩年の代表作であるニュートラディッショナルをベースに削られている。
バルサでありながらも細部の創り込みは非常に繊細で、ご覧の様にレールも往年のバルサとは全く別物となっている。
しかし、この繊細さが1990年代当時には不可欠であり、装飾品として「価値あるバルサ」創りが求められていた為、ご覧の様な美しいボトムにもそれが反映されている。
そして、装飾品としては外す事の出来ないレッドウッドの3ストリンガー・・・
当時の俺の価値観ではこれはこれでアリだったが・・・
今の俺の価値観では「?」なのだが、残念ながらベルジーに限らずバルサボードの大半がこの仕様になっている事から、これらの仕様は装飾品として欠かす事は出来ないのであろう。
そんなストリンガーの中央に君臨するのがお馴染みのディケールである。
このオーバル形状にレッドを差し込んだデザインが後のサーフボードディケールに大きな影響を齎せているのだから感慨深いものでがある。
そして、最後は1990年代のクラッシクの象徴であるハーフムーンである。
ヴィンテージベルジーのハーフムーン同様にテールからやや前方にグラスオンされている事から、ベルジー的には「この位置こそがベスト!」なのかも知れない。
このボードを切っ掛けに数々のバルサとの出会いが後にやって来るのだが、不思議なもので、やはり「最初の1本」に関しては特別な思い入れがあり、俺の中では「生涯手元に置きたいサーフボード」の1本だったりする。
そして、このボードには乗るのか?乗らぬのか・・・
こればかりは即答は難しい。
Keep Surfing!!!!