海外では有り得ない破格で入手した至高のボード・・・
前回の更新では入手のエピソードを綴った訳だが、本日はその詳細を綴ってみたいと思う。
こちらが至高のビンテージボード、グレッグノールのダ・キャットである!
ダ・キャットは周知の通り、マリブキングと称されたミッキー・ドラのシグネチャーモデルとして1966年に誕生し、改良を加えながら1968年まで生産されたのだが、その生産数は著しく少なくカリフォルニアのコレクターの間では「リミテッドの250本より少ないのでは?」と云われる程であり、現存するボードも極僅かと云われている。
故に、カリフォルニアのコレクター達に「最も価値あるシグネチャーボード」と称される事もあるそうだ。
ミッキードラの為に誕生したダ・キャットはノーズに強めのロッカーが入る一方で、重心がテール寄りにあるので非常に安定感があり、ミッキー・ドラのサーフスキルを存分に発揮できる様に配慮されている。
初期ロットではグラスオンされた「通称ダ・キャットフィン」にスプーンを採り入れたデッキとなっているが、やがてボトムにチャンネルスロットルが入り、更に後継モデルではBOXフィンシステムが採用されている。
また、最後継モデルになるとファブリック仕様もリリースされており、中にはピンテール仕様のモノも存在する。
生産期間は僅か3年であったが、ミッキードラの要望、そして、マーケットニーズに対応する為に様々な改良が加えられているのがダ・キャットの特徴でもある。
こちらのダ・キャットは1968年年製と云う事もあり、ファブリックが用いられおり最後継モデルである事が判る。
ご覧の通り、テール形状はスタンダードなスクエアタイプとなっているのだが、ファブリックからチラリと突き出たレッドウッドのストリンガーが妙に愛くるしい。
ボトムに目を移してみると・・・
ダ・キャットの代名詞となっている深いチャンネルスロットルが確認出来る。
このチャンネルスロットルはグレッグノールサーフボードにおいて門外不出とされており、それを正式伝授されているのは息子のジェド・ノールとハンク・バイザックのみと云われている。
そんなスロットルの後方にはフィンBOXがあるのだが・・・
なんと、無傷で現存しているのだ!
これまで数々のビンテージフィンBOXを見て来たが、その大半がクラックしておりフィンもボルトで固定されていたり、酷いモノだとボックスそのものが現行品に交換されている事も非常に多く、これには聊か興奮したものである。
そんなボックスに純正のフィンをセットインしてみると・・・
ご覧の通りである。
ビンテージフィンシステムは現行品と異なりBOXの枠組が無い為、グラスオンフィンと遜色なく見えるので鑑賞の視点からも申し分が無い。
そして、デッキ中央に君臨するコラボレーションディケール・・・
このオーラ満載のディケールには敬意しかない。
そして、この至高のボードに乗るべきか乗らぬべきか?
答えは決まっている。
いつものポイントで早朝にひっそりと楽しみたいと思っている。
Keep Surfing!!!!