初めて手にしたバルサはシェイパーの父と謳われたデイル・ベルジーのボードだった。
紆余曲折によって入手したそのボードは「我が家のお宝」的な意味を込めて当時住んでいた自宅のリビングに鎮座させていた。
嫁いで来た女房が「うわぁ、凄い!」と声を出す程の存在感だった。
しかし、驚いたのはそれだけに非ず、実は客間にはもう1本のバルサが威風堂々と鎮座していたのだ。
嫁いで来たばかりの女房はどう思ったのだろうか?
「とんでもない奴と結婚してしまった!」とでも思ったのか?
はたまた、サーフボードの存在に驚いたのは一瞬のみで、後は単なる景色と化してしまったのか?
いずれにしても当時の我が家の中には破壊力抜群のバルサが2本鎮座していたのだ。
1本は先にも綴った様にデイル・ベルジーのバルサであるが、もう1本のバルサ・・・
これは偶然の出会いと云うよりは必然の出会いだったのでは?と思えてしまう程、スムーズに入手出来たボードである。
しかし、後にも先にも同様のバルサを見掛けた事は無く、今にして思えば「俺の手元に来る為に海を渡って来たのだ」と強く思えてしまう程である。
1本目のバルサに関してはバルサの相場自体が解らず言い値で購入した経緯があったが、2本目に関してはショップでの吊るし販売と云う事もあり、初めてバルサの実勢価格を知った様な気分だった。
と云うのも、2本目は、なんと、1本目の半額だったのだ。
それでも、そのショップの主力ボードの3倍以上の価格はするので決して安い買い物ではないが、1本目が大枚を叩いて購入したせいか?妙に「お手頃価格」に思えた程である。
中央に君臨する極太のレッドウッドがこの時代のバルサならではの贅沢仕様を物語っているのだが、このボードはデイル・ベルジーのパートナーであったハップ・ジェイコブスが袂を分けレーベルを立ち上げた時に最も売れたモデルのレプリカなのだそうだ。
次回の更新ではジェイコブス渾身のバルサボードの全容を綴ってみたいと思う。
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