巨匠達のコラボ | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

マイク・ヒンソンはランス・カーソンと比較される事が多々あった様だ。

しかし、それは彼らの全盛期の話ではなく、どちらかと云いうと彼らがサーファーとしてリタイヤしてからの様だ。

 

 

北のランス、南のヒンソン・・・

こんな言葉を耳にする事があるが、実際に彼ら自身がお互いに意識し合っていたかどうかは定かではない。

 

 

しかし、ランス・カーソンが創るサーフボードは一定の評価がある一方で、マイク・ヒンソンのボードはどうなのであろうか?

 

 

好意にしているカリフォルニアのコレクター達の間では「ヒンソンはサーファーだね」、「彼は超一流のサーファーだ」、「彼の考案するサーフボード名品ばかりだ」と、その評価は通説通りスーパーレジェンド扱いなのだが、肝心のシェイパーとしての話は余り耳に入って来ない。

 

 

どちらかと云うと・・・

「スキップ・フライの削ったボードにヒンソンのライディングがパーフェクト!」との意見が多い気がする。

 

 

そんな、巨匠二人の最強のコラボレーションボードが本日紹介するボードである。

 

 

こちらは2週に渡って感謝の意を綴らせて頂いた恩人から譲り受けたボードで、生産された数は100本にも満たないと云われている。

それがこちらである!

1966年に登場したゴードン&スミスのストレッチノーズである。

 

 

ストレッチノーズはノーズをチョップした斬新な形状から当時は賛否両論があったそうで、ヒンソンのレッドフィンが年間1500本近く売れたのに対して極端に生産数が少ないのが特徴である。

このボードの事を追い掛けて行くと面白いエピソードをカリフォルニアの友人達から教えて貰ったので綴ってみたいと思う。

 

 

ノーズをチョップした斬新なデザインのストレッチノーズには原型があるそうなのだ。

しかも、その原型なるサーフボードはヒンソンやスキップが好んで乗っていた様で、その中の遊び心から「ノーズをチョップしてみたらどうだ?」とヒンソンが考案し、スキップが削り上げたそうなのだ。

 

 

因みに、その原型のボードにつてい彼らに訊ねると・・・

「確か、君はそのボードを持っているんじゃないか?」のまさかの珍回答が飛び出したのだ。

 

 

そう、ヒンソンとスキップが好んで愛用していたそのボードはスピードシェイプと呼ばれるボードで、以前紹介したコレである。

なるほど・・・

確かに、アウトラインが同じではないか!

正に灯台下暗しである。

 

 

そして、このストレッチノーズを挟む様に同時期に誕生したのが先にも登場したレッドフィンであり、後に登場したスキップフライモデルなのだそうだ。

 

 

まぁ、こういった話には諸説は付き物だが、そこがまたロングボードの浪漫を感じられる要点なのかも知れない。

 

 

話が大分反れたが、ボードの各ディティールに目を向けて行くと、このボードがリアル'60s満載である事が判る。

フィンは古き良き時代のサーフボードの代名詞であるグラスオン。

当時は取り回しが向上されるとの考えから程良くレイクさせ、テールか食み出す様に配慮されている。

そして、フォームをレッドウッドでTバンドした存在感のストリンガーと・・・

至る所にサーフィン黄金期の匂いを感じる事が出来る。

 

 

恩人から譲り受けたヴィンテージサーフボード・・・

実は、このボードにはもう一つ大きなエピソードがあるのだが、それはここでは綴らず胸にしまっておこうと思うのだが、問題はコレに乗っても良いのだろうか?

 

 

彼は「えぇ?乗っちゃうの?」と云うのだろうか?

それとも「乗っちゃえ!乗っちゃえ!」なのだろうか?

 

 

天を見上げながら心中で彼に尋ねてみたいものである。

 

 

Keep Surfig!!!!