タイラーが面白い! | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

初めてタイラーのサーフボードを有してから彼是四半世紀が経つ。

 

 

ドナルド・タカヤマのボードが10万円台で購入できた時代に新鋭であるタイラー・ハジキアンのボードは、なんと、30万円オーバー。

しかし、そこにはタカヤマのボードとは全く異なった要素が詰め込まれており、妙に新鮮味に感じたせいか?当時は怒涛の様に買い捲った事が思い起こされる。

 

 

タイラーのボードが日本で空前のブームとなったその後は、少し彼のサーフボードとは距離を置く様になった。

別に手放した訳ではないのだが、ビーチに群がらるタイラーのボードを見ていたら・・・

なんだか、「暫くは良いかな?」となり、次第に足が遠のいてしまった。

 

 

しかし、その間もタイラーとは連絡を取り合ったり、時にはカリフォルニアに出向いて新しいボードも譲り受け、今に至っている。

 

 

そんな、彼のサーフボード・・・

現在手元にあるのは彼がジェイコブスに居た頃のシグネチャーを始め、Zチップ、ノーズライダー、リドラー、そして、今回ファーストタッチを敢行するFチップである。

 

 

嘗ては、これらの他にポイントやジークを始め10本程有していたが、「そんなに持っているのか?でも、そんなに必要ないだろう?何本か残して手放したらどうだ?」とタイラー自身からアドバイスをもらい、上記の5本以外は全て放出した経緯がある。

 

 

戯言が過ぎたので話をFチップに戻そう・・・

入手してから9年の時を経て、ようやくの進水式を敢行したのがこちらである。

10オンスボラン、ブラウンフォーム、そして、パネルカラーにグラスオンフィン。

ボードの存在全てにタイラーを感じる事が出来る至高の1本である。

 

 

小脇に抱えビーチを小走りに海に向かうと、そこには前回訪れた南のポイントとは比較できない程のショアブレイクが待っていた。

 

 

腰腹程度は欲しかったが、まさかの腿サイズ・・・

「この波で果たしてFチップが堪能できるだろうか?」と少々雲行きが怪しくなったが、贅沢を云っても埒が明かないので進水式を敢行した。

 

 

そして、ファーストタッチならぬファーストテイクオフ!

 

 

ボードが走り出すと透かさずターンを試みると・・・

曲がってくれない。

なるほど、ノーズが重過ぎるのかな?

 

 

そう云えば・・・

PIGが登場した時、ミッキー・ムニョスがマニューバーを描いていたと云われていたが、チップと比べてPIGがコントロールし易いボードだった事を考えると俺如きが安易に取り廻せる筈も無いか?

 

 

考えてみればこのアウトラインだ・・・

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ノーズが重い筈である。

テールロッカーも無く、おまけにハーフムーンと来ている。

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動かない訳か?

ならば、PIGよりも更に軸足に力を入れ、再びターン・・・

すると、今度は重たいノーズがまるで振り子の如く返ってくれて、荷重が掛ったかの様にボードが加速し始めた。

 

 

ライドの僅かな時間で頭を過ったのはタイトルにて表した「タイラー、面白いなぁ」である。

 

 

この日は友人との2時間程度のセッションであったのだが、終わってみれば「満喫出来た感」が溢れ出していた様な気分に見舞われ、海から上がるとお決まりのボード談議に花が咲いた。

 

 

なんと、友人は俺がタイラーのボードを持ち出して来るのを知っていたかの様に彼の愛弟子であるアダム・ダベンポートのボードを持って来ていたのだ。

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こんな機会は滅多に無いので、一葉に収める事にした。

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タイラーとアダム。

そして、チップとPIG。

なんとも云えない組み合わせだ。

 

 

これだからロングボードは楽しいのだ。

そして、今度は腹胸サイズでのレビューを綴ってみたいものである。

 

 

Keep Surfing!!!!!