25年位前だったであろうか?
サーフィン雑誌に面白い記事が紹介されていた。
「世界で最も長いサーフボード」。
それはタンデム用のボードでもなければSUPでもない。
あくまで1人で乗るサーフボードとして創られた様だ。
このボードはあるレーベルのシェイパーやライダー達が面白半分に「こんなのあったら凄いんじゃないの?」との談話から誕生した様だ。
長さは16ft。
勿論、フォームは特注である。
そして、そのボードが創られた時代のサーフボードはPIGしか存在しない事から今では「世界最長のPIG」とも云われている様だ。
さて、そんなサーフボードを何処のレーベルが?
そして、誰が削ったのか?
はたまた、乗りこなせたサーファーはいたのか?
随分と浪漫の詰まった話であるが・・・
この真相が知りたくて多くのカリフォルニアのコレクター達に訊ねてみたので少々綴ってみたいと思う。
引っ張らないで結論を綴るとホビーである。
そして、削ったのはテリー・マーティン。
彼は16ftのPIGを略略一人で削り上げたらしい。
うーん・・・
解ってはいたが何とも凄い男である。
それだけの長さになると左右対称にするのは非常に困難だったのではないだろうか?
いや、脂の乗った当時のテリー・マーティンであれば容易いな事だったのであろうか?
兎にも角にも、そこに浪漫が詰まっている事は間違いない。
完成した16ftのPIGは面白半分でホビーのライダー達が挑戦したのだが・・・
最初は皆笑みが零れていたが、いつしか真顔になり、そして、ギブアップしたようである。
16ft・・・
確かにテイクオフが可能でもターンは?
考えただけでもクレイジーな話である。
しかし、このボードを一人だけ乗りこなしたサーファーがいた。
そう、ホビーを代表するライダーのフィル・エドワーズだ。
彼だけが難なく乗りこなしていた様で、その光景にテリー・マーティンは笑みは浮かべていたとかいないとか・・・
いずれにしても、その出来事はダナポイント界隈では伝説となり、「16ftは無理だがもう少し短ければ・・・」とスーパーロングのオーダーが数本入った様で、それらに纏わる伝説はいつかしヴィンテージコレクターの間では語り草になったとか・・・
そんな伝説と云ったら少々大袈裟な話だが、我が元に巨大なPIGがやって来た。
長さは12ft。
正に怪物的なPIGである。
勿論、レーベルはホビー。
次回の更新では巨大なPIGを綴ってみたいと思う。
Keep Surfing!!!!