5本のチップ | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

前回の更新でチップの事を少々触れて来たが、個人的な見解を含めて綴って行く前に俺自身が有する「マイ・チップ」を改めて紹介したいと思う。

 

 

そもそもチップに興味を持ったのはPIG同様にハーフムーンを纏った美しい造形からである。

 

 

その後、有する事によってシモンズからPIGへの過渡期のボードとしてカリフォルニアに普及して行った背景や浪漫に魅了されつつ今に至っている。

 

 

前回の更新でも紹介したこちらのチップが自身のファーストチップであるダノーシェイプのボードである。

全体のアウトラインを見ても判る通り、チップと云うよりはPIGをチップにアレンジしたかの様なボードで乗り味も非常にイージーである。

 

 

入手順序はバラバラになるが少々印象的なチップがこのグリーク・フル・カスタムのチップである。

日本では殆どマイナーレーベルだがシェイパーのニックこと、ニコラス・エリオパウロスがリリースしているのだが、このニックと云う男はアダム・ダベンポートやマイク・ブラック達と親交があり、アダムの誘いでシェイプルームをシェアしておりランス・カーソンやジーン・クーパーからシェイプを学んでいる若きシェイパーである。

 

 

ニックはチップを削るに当たってランスから様々な指導を受けたばかりでなく、ハーフムーンの製作に至ってもジーン・クーパー手解きを受けており、チップにONされているフィンがそれを物語ている。

そんな、ニックのチップに影響を与えたのが前回も紹介したランスのチップである。

ランスカーソンのチップは彼自身のオリジナルアウトラインとなっている特徴で、ベルジー達が削っていたオリジナルのチップがノーズからテールに対して直線的だったのに対してテールを絞り込んでおり、後に多くのシェイパーが手掛けるチップのお手本の様な形状になっているとも云われている。

 

 

ニックのチップ同様にランスのチップから多大無い影響を受けているのがタイラーのバルサチップ、通称、Zチップである。

Zチップはランスのチップ程テールが絞り込まれてはおらず、直線に近いアウトラインが特徴のチップである。

そして、30本限定で削られたZチップをベースに改良され創り上げたのがご覧のFチップである。

ノーズからテールに向かうラインはZチップよりも直線的になっており、よりオリジナルチップに寄せた形状となっているのが特徴ではなかろうか?

 

 

ざっと急ぎ足で5本のチップを紹介した訳だが、近い内にオリジナルチップと対比しながらチップの魅力を綴って行ければと思っている。

 

 

シモンズをアンティークと採るかビンテージと採るかは微妙な所だが、仮にシモンズがアンティークならばチップは最古のビンテージサーフボードと云う事になるのだが、その魅力はそう簡単に語り尽くせないので少しづつ紐解いてみたいと思っている。

 

 

Keep Surfing!!!!