2本のベアーPIG | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

以前、タイラーのZチップの対比を綴ってみたが、先日、友人と海に出向いた際に「再び対比をしたくなる光景」に遭遇した。

 

 

この日、俺が海に持ち込んだボードはロジャー・ハインツお手製のベアーPIGである。

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このボードに関してはこれまで幾度となく綴って来たので「ブログネタにする事は当面は無いだろう・・」と思っていたのだが、友人が持ち込んだボードが同じくロジャー・ハインツお手製のこれだったのだ。

1962年のあの夏・・・

ジャック・バウローが乗っていたサーフボードを再現したPIGである。

 

 

このブログでは基本的に他人のサーフボードを紹介する事は殆どないのだが、同じコンセプト下で創り上げられたボードなので簡単ではあるが紹介してみたいと思う。

 

 

劇中のジャックは終始レッドとイエローの配色ボードを愛用しているのだが、特徴的なのがテールがPIN形状になっている事だ。

友人はここにフォーカスをして1962年にビーチを賑わせていたPIGに映画の要素を採り込んだボードをワンオフでロジャーに依頼したのだ。

 

 

そんな俺のジャックモデルとは一味違ったボードとの対比をしてみたいと思う。

先ずは何と云ってもテール形状である。

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俺のPIGは時代背景を汲み入れており、緩やかなラウンド形状のスクエアテールとなっているが、友人のPIGはPINテールになっている事が判る。

 

 

また、フィンはそれぞれ映画のポスターにも登場するハーフムーンをロジャー・ハインツ自らが制作しているのだが、ご覧の様に全く異なった形状になっている事が判る。

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奥のフィンは後方に斜行しているが手前のフィンは略垂直に着けられており、意図的にそうしたのか?はたまた、ハンドクラフトならではの相違なのか?

この点に関しては改めてロジャーに聞いてみるのも面白いかも知れない。

 

 

ディケールの付け位置に関しては劇中のジャックモデル同様の位置に付けらており、完成度の高さが窺える要素でもある。

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そして、フィン同様に大きく来なっているのがアウトラインである。

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同じPIGでありながらも、左のはテールに向かって徐々に搾り上げられているのに対して右のは直線的になっている事が判る。

 

 

映画に登場した同じモデルを同じシェイパーが削り上げたにも拘わらず、サーファーの想いを其々のフィルターに通しただけで全く異なるボードが出来上がるのだからロジャー・ハインツと云うシェイパーは実に懐の深い男である。

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これまで彼にはPIG中心のオーダーをして来たが、違うジャンルのボードを依頼したらどんなボードが出来上がるのか?

ちょっと気になってならない。

 

 

Keep Surfing!!!!