以前、海で知り合ったサーファーがこんな事を云っていた。
「乗らなくても大体見れば解る・・・」と。
本当だろうか?
俺の様な永遠の初級者はボードに身体を預けるまでは、そのボードがどんなボードなのかを感じる事は出来ない。
いや、厳密云えば俺よりも遥かに技量に長けたサーファーが乗りこなしている様を見るまでは到底解り得ない。
実際にこのランスカーソンのPIGも眺めていた時には「難しそうな板だなぁ」と思っていたが・・・
いざ、身体を預けてみたら非常に乗りやすく、このダノーのHOGの様なイージーな感覚を体感出来た事を思うと、やはり、サーフボードと云う代物は乗って初めて解り得るモノなのではないだろうか?
では、前回紹介したテリー・マーティンが削ったプライベートPIGはどうなのであろうか?
浮力がかなりありそうな像形からするとテイクオフは早そうだが・・・
問題は極太と称したくなる程の厚みあるレールである。
また、巨大なハーフムーもどれ程の抵抗を感じるかも気になって仕方がなかった。
そんな想いを馳せながらボード片手に海に持ち込むと、それまでの張りつめた想いが一気に吹き飛んだ格好となったのだ。
なんだ?
この乗り易さは?
巨大なハーフムーンはテールに軽く足を添えるとしっかりと機能しているのが伝わって来た。
更には、程良くノーズロッカーが効いている為、少々ホレ気味の波でも安易に突っ込めると来る。
先に綴ったランスカーソンやダノーのPIGとは違った意味で乗りやすい。
気が付けば3時間以上もノンストップで乗りまくってしまっていた程、憑りつかれてしまっていた。
そして、今更ではあるが海から上がった瞬間口にしたのが「こんなPIGがあったんだ?」である。
この日は友人がヴィンテージPIGを持ち出していた事もあり、ボード談議に一際盛り上がった訳だがセミヴィンテージとは良くも云ったものだ。
こうして、友人のウェーバーPIGと並べて見ても決して引けを取らない程のオーラを感じるのは云いすぎだろか?
今は亡き、巨匠テリー・マーティンのPIGは列記としたセミヴィンテージであると確信出来た。
長年、放置し続けていたテリー・マーティンのPIG・・・
年輪を重ね続けたヴィンテージウェーバーPIGとセッション出来た事に感謝である。
それにしても、ウェーバーのハーフムーン・・・
オーラを放ち過ぎではないだろうか?
Keep Surfing!!!!!!