名品ジェイコブスのPigの進化 | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

最初に1本のPigを撮影してみた。

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ジェイコブスのPIgである。

ボードの仕様からするとPig末期モノである事から1965年製辺りではないだろうか?

 

 

このPigを撮影していて思った・・・

「他のジェイコブスのPigと比較してみよう」と。

 

 

そして、2本並べてみた。

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撮影の仕方にも問題はあるが、若干アウトラインの傾向が異なる事が判る。

恐らく、これは当時このボードを削っていたシェイパー達の「癖」がそうさせたのではないだろうか?

 

 

同様に、もう1本のPigを並べてみると更に各々が異なった形状である事が判る。

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もう1本並べて4本比較とも思ったが、内容が大きくなってしまうので3本のみで綴ってみたいと思う。

 

 

この中で最も古いのが中央の赤いPigである。

シリアルから推測すると恐らく創業間もない頃の1959年か1960年ではないかと思う。

 

 

また、右のPigは2番目に古く、1963年辺りのモノではないかと推測できる。

 

 

バルサからフォームへと変わったボードは後にも先のPigだけしか存在しない。

また、それまでシンプルだった仕様も空前のサーフィンブームによって、様々な添加物が加えられたのもPigの特徴の一つと云って良いだろう。

 

 

最初はテールブロックなどは付かず、バルサボードの様に至ってシンプル仕様がPIgのスタンダードであった。

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しかし、他のレーベルとの差別化を図る為に様々なデコレーションが施され、ご覧の様にテールブロックなどが付き、その組み合わせも徐々にゴージャスになって行く。

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ストリンガーも同様で、最初はレッドウッドのストリンガーのみであったのだが・・・

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次第にバルサをTバンドする様な凝った仕様がスタンダードとなり、後のノーズライダー等に影響を齎す事になる。

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ディケールもマーケットニーズに対応すべく様々なデザインのモノが採用され、サーファー達を飽きさせない様に趣向を凝らしており、初期のモノはご覧の様なデザインが施されている。

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また、同じデザインでも小振りのディケールも存在している所等はマーケットの多様化を加味している表れなのかも知れない。

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そして、1960年代に半ばに訪れた空前のサーフィンブーム時にはブランド名だけが轟く様に

デザインに改良が加わった。

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Pigだけも見てもこれだけのディケールが存在し、変貌を遂げて来た訳だが・・・

変わらなかったモノもある。

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独特の形状のフィンは3世代に渡って変わる事無く、ここだけにフォーカスをしてみるとジェイコブスのフィンに対する拘りは相当なものではあったのではないだろうか?

 

 

Pigと云うと、誰もがデイルベルジーを思い起こすだろうが、ジェイコブスが「そこ」に居た事は余りメディアでも語られる事は無い。

しかし、こうして異なる世代のPigを並べて見てみると・・・

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ハップ・ジェイコブスのPigは歴史に名を遺す名品と云っても過言では無いのではないだろうか?

 

 

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