少し前の話だが、シールビーチのロジャー・ハインツがこんな一葉をSNSにアップしていた。
映画「ビッグウェンズデー」のエンディングシーンの一幕である。
見ての通り、奥からジャック、マット、リロイ。
気になるのは、この彼らが手にしたボードだ。
ビッグウェンズデーを観れば観る程、劇中の小道具が気になる事は以前も綴った通りだが、このラストシーンは1974年の春に訪れたビッグウェーブに立ち向かう・・・
という設定である為、この手のボードの形状は時代背景的にもある程度は頷ける訳だ。
この3本はそれらのレプリカであって、中央のバルサタイプは劇中でもエアーブラシによってバルサデコレーションを施されている事から「レプリカ」としては高い完成度を誇っている事になる。
実際にロジャーの創るビングウェンズデーのレプリカモデルは全米で多大なファンがおり、画像の6本はマット・カルヴァーニ率いるビング・サーフショップへの納品分だそうだ。
しかし、俺が気になるのはこのラストシーンに登場するボードではない。
物語が動き出した1962年の夏に登場するこのシーンのボードである。
1962年・・・
改めてサーフシーンにとってはどんな年だったのであろうか?
この時代を知るには、やはり、ブルース・ブラウンの映画「エンドレスサマー」を観るに限るのではないだろうか?
エンドレスサマーは1958年から徐々に撮影が始まり、1962年には本格的な撮影に入り、翌年にはカリフォルニアを中心に公開されている。
そう・・・
正にリアル・ビッグウェンズデーの世界がエンドレスサマーには詰まっているのだ。
そんな想いからロジャーとミーティングの末に依頼する事になったのが・・・
このボードである。
主人公のマット・ジョンソンの愛機として登場した赤いボードである。
そして、完成したのがこれである。
このボードに関しては、これまでにも幾度とくなく綴って来たので詳細は省くが、このボードの依頼と同時に、後輩も「僕はジャックモデルをオーダーします」と同じタイミングでオーダーに至った。
後輩は後輩で自身の思想の中でジャックモデルをロジャーに託し、そして、2本同時の進水式を行い、記念ショットとなった訳だが・・・
自身のマットモデルは充分に満足しているにも拘らず、気になるのは隣のジャックモデル・・・
見れば見る程、後輩のジャックモデルが格好良く見える。
どうしても、気になる・・・
これはカリフォルニアに渡ってロジャーに改めて直談判をするしかなさそうだ。
4年越しのジャックモデル構想はまだまだ続きます。
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