本日はこんな一葉から紹介したいと思う。
映画「エンドレスサマー」で主役を演じたロバート・オーガストとマイク・ヒンソンの2ショットである。
前回の更新で少しだけ触れたが、本日は真紅のトランクスを穿いたロバート・オーガストが手にしているサーフボードについて綴っていきたいと思う。
今から20年位前だっただろうか?
ロバート・オーガストが自身が主演した「エンドレスサマー」にて愛用していたサーフボードの復刻を限定でリリースして話題になった。
アメリカではこの出来事が大きな話題となり、一時的にオークションでも売買されるほどの注目浴びたのだ。
この手の話題に目がない俺としては問答用無用で入手した事は以前も綴った通りである。
しかし、このボードを手にして眺めれば眺める程、ジェイコブスのディケールが付いたオリジナル色がより強いモノが欲しくなる訳で、居ても立っても居られなくなり、サーファーズの矢作さんに「カスタムで創ってもらえないか?」と相談してみた。
矢作さんは「前例がないので判らないがマットに相談してみる・・・」との返事を頂き、結果、創ってもらえる事が決まったのだ。
そして、完成したのがコレである!
オーガストのボードと比べるとジェイコブスの方がノーズがナローになっている事が判るのだが、「エンドレスサマー」が撮影されていた時代のサーフボードは殆どがPIG形状であった事を考えると、マットが形成したアウトラインは「流石!」と、絶賛したくなるのは云うまでもないだろう。
矢作さんの話では、この聳え立つハーフムーン等はマットがジェイコブスに確認を取りながらセッティング至ったそうである。
以前紹介したリックのU.F.Oの時もそうだったが、この辺りの復刻を創らせたらマットの「右に出るものはいない!」と断言できる程の拘りが伝わって来るから凄いものだ。
フィンのセッティングに拘る一方で、ウッドのテールブロック創り込みなどはジェイコブスのヴィンテージPIGに見受けられる「習い」を取り入れた格好となっている所も流石である。
(エンドレスサマーモデルのテールブロック)
(1963年製のジェイコブスPIGのテ-ルブロック)
また、ディケールの貼り位置等は劇中のオリジナル同様のポジションにセッティングされている所などは「レプリカを好む」者としては嬉しい限りである。
そして、そのディケールから覗き込むようにジェイコブスのPIGを印象付けるシダーのストリンガーが確認できるのだが・・・
このストリンガーの材質、太さなども、この時代のジェイコブスのPIGの「習い」を汲み入れている事が判る。
(1963年製のジェイコブスPIGのストリンガー)
こういうマニアックな計らいは俺にとっては格別である訳だが、余りにも完成度の高いこのボードにサーファーズの矢作さんも「シリアルを入れて限定でリリースする事にしたよ!」と声高らかに語っていたのが印象的であった。
無理云って創ってもらったボードがプロトタイプの役割を成す事は嬉しい限りであるが、入手してから数年が経つにも拘らず未だに身体を預けていないのは申し訳ないに尽きるというものだ。
日は経過したが近日中に進水式を行いたいと思っているが、その乗り味は一体どんなものなのであろうか?
Keep Surfing!!!!