デイル・ベルジーがPIGを世に送り出してから多くのサーフボードレーベルが「PIGを真似をした」と、語り継がれている。
PIGの前はと云うと・・・
シモンズであったり、マリブチップがその対象となった。
今も昔もサーフボードは「真似モノ」として世にリリースされている訳だが、その渦中で各レーベルが凌ぎを削り合いながら「オリジナリティー」を演出して行くのだ。
嘗て、シモンズからマリブチップが生まれた様に、そして、マリブチップからPIGが生まれた様にシェイパー達は試行錯誤しながら名品を生み出して行ったのだ。
ハーバーの名品、バナナも同様に生まれた事が史実で残っている。
時は1963年。
PIG全盛期の時代である。
ハーバーのライダーであったリッチ・クルーはPIGを更に乗り易いボードとしてアレンジする事をリッチ・ハーバーに求めたと云う。
そして、彼専用のシグネチャーモデルとしてバナナは誕生したのだ。
(こちらは1964年製のバナナ)
バナナはハーバーの代名詞の様なボードとして認知される様になり、そして、カリフォリニアで最もロングボードが熱かった1966年にご覧のデザインを纏ったバナナ、通称66バナナが誕生した。
(こちらは1966年製バナナのレプリカ)
誕生から一貫して大きなハーフムーンを纏っていたバナナは翌年に大きくリニューアルを施す事になる。
このリニューアルは決してバナナに限らず、様々なサーフボードレーベルが1966年から1967年を境に大々的なモデルチェンジを施す事になるのだ。
例えば、ウェーバーのパフォーマーはそれまでハーフムーンだったフィンを脱着式のハチェットフィンに切り替え、それまでのPIG形状からよりテイクオフに長けた直線的なラインに変えて行く。
グレッグノールのダ・キャットもPIG形状から直線的なアウトラインに変わり、更にはボトムにチャンネルも加わる様になった。
そして、ハーバーの代名詞であるバナナも同様に、大きなモデルチェンジを施す事になる。
次回の更新では1967年製のバナナを紹介したいと思います。
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