ウェーバー・サーフショップ | Viva '60s SurfStyle!!!

Viva '60s SurfStyle!!!

1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

映画、「アメリカン・グラフィティ」に登場する、そのロゴはインパクトがあり、アメリカが象徴されたかの様なデザインだった。
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ただ、初めて映画を観た当時は、そのロゴがサーフブランドのロゴである事は知る由も無かった訳だが、数十年後にそのロゴを纏ったサーフボードに乗るとは当時は夢にも思っていなかった。


総武線の亀戸駅から少し歩くと、その店はあった・・・
シーコング亀戸店。
後の錦糸町、豊洲、篠崎の元となるシーコングの誕生期を支えた店舗である。


失礼ながら、狭い店内にはサーフボードがギッシリと陳列されており、その大半が映画で登場したロゴを纏ったデューイ・ウェーバーのパフォーマーだったと記憶している。


それから20年近くの時が流れ、念願のウェーバーのショップを訪れる事が出来たのだから、年甲斐にもなく心が躍動するのも致し方ない所であろうか?
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この店構え、街道沿いでは無いものの、古き良き時代のサーフショップの方程式に当てはまるかの様な温故知新を垣間見た様な気がした。


店内に入ると、今時のアパレルを主としたサーフショップではなく、生粋のサーフショップである事を感じさせてくる陳列に興奮を抑える事が容易では無かった。
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店内にはブランドの生みの親であるウェーバーを始め、かのハロルド・イギーの写真が飾られていた。
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天井には時代を創って来たヴィンテージのボードが吊り下げられていて、店内の装飾に花を添えていた。
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店内の奥に足を進めて行くと俺を呼込むかの様に、あるボードに釘付けとなった。
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PIGじゃないか!
しかも、ヴィンテージ!
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べルジーツリーの一角として、最後までPIGのポテンシャル信じ、作り続け来たデューイ・ウェーバーのPIGには特別な思い入れがあり、探しても「出て来ない?」と云われる程、俺の中では希少性に長けたボードでもある。


「このボードは何年式なの?」と、店を切り盛りするウェーバーの息子であるシェィ・ウェーバーに訊ねてみると・・・
「正確な事は解り兼ねるが‘63年位かな?」と教えてくれた。


1963年・・・
うん、良いね。
年式的には最高だ。


サーフボードは'60年代に半ばに差し掛かると他メーカーとの差別化を図る為に様々な装飾を纏う様になる。
それはストリンガーの形状であったり、フィンの創り込みであったりと非常に手の凝った物が多くなる。
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後方のハーフムーンの創り込みと比較しても前方のフィンが凝った創りをしているのは高年式である事の表れでもある。


サーフショップの店構えもさることながら、ヴィンテージが違和感なく陳列されている店内は自身がタイムスリップしているかの様にさえ思えた。


予てから訪れてみたいと思っていたが、ウェーバー・サーフショップは期待を裏切らない素晴らしさを堪能させてもらった。


そして、このウェーバーのPIGが欲しくて、嘗て、ラインナップには無いPIGを削って貰った事を思いだした。
そのPIGを削ってくれた男こそ、前回の更新で触れたジェリー・オキーフだった。
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ファクトリーのから出て来た大柄な彼は「Toshi(シーコングの田中さん)の所のカスタマーかな?」、「俺はウェーバーのボードを20年以上削っているジェリーだ」と自己紹介してくれ、シェイプルームまで案内してくれたのだ。


俺は嘗て、PIGをオーダーした事を彼に告げると数年前の事ながら「ああ、覚えているよ」、「ウェーバーでPIGのオーダーが入る事なんて無いから印象に残っている」と教えてくれた。


次回の更新では、そんな、ジェリー・オキーフが創り上げたPIGを紹介したいと思います。


Keep Surfing!!!