アダムと過ごしたひと時 | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

「僕は週6日間働いているんだ」
「仕事が溜まってしまってね」
「僕のボードはこっちでは高額になるから、まだ多くの人に乗って貰えていないんだよ」
「いつかはタイラーの様になりたいよ」

と、自身の愛機であるプレーナーを見せてくれたのは、前回の更新でも綴ったアダム・ダベンポートの談である。
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「これはジーン(ジーン・クーパー)からプレゼントしてもらったんだ」
「このシェイプルームはランスとジーンと僕の3人でシェアしているんだよ」
「一番右がランスのプレーナー、その隣がジーン、そして僕のだよ」
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「シェアする日の割合は決まっていて、一番ここを使っているのはジーンかな?」と、笑顔で教えてくれた。


アダムのボードは非常にしっかりと創り込みが成されていて、その上、1960年代の要素が多分に採り入れらているのだが、彼も語っていた様にカリフォルニアのサーファーには少々高額過ぎる様だ。


ランスを始めとするレジェンドや、タイラーの様なメジャーなシェイパーであれば高額でもオーダーは次から次へと入るのだが、アダムは自分がそこに達していな事を自身でも理解していた。


日本でもアダムのボードは極一部のクラシック愛好家達に知られている程度で、アダムの忙しさはシェイプではなく下請けのラミネートが中心である事を教えてくれた。


確かに、「誰々のラミネートをしている・・・」と云えわれれば聞こえが良いが、アダムのシェイプレベルを考えれば下請けに甘んじる男ではない。
自身のレーベルにオーダーがコンスタントに入ればタイラーの様に「己のボードのみと向き合う事が出来る筈」である。


こんなに素晴らしい人物で、良いボードを創ってるのに、その良さが伝わらないのは「本当に勿体ない・・・」
そんな事を思いながらアダムと晩飯を食べにシェイプルームを後にした。


「食事の前に僕のホームポイントに連れってあげるよ」
「そこは本当に良い波が立つんだよ」
と、連れらてたのはコンドミニアムや閑静なアパートが立ち並ぶ広大なポイントであった。
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見渡す限りのリーフポイント・・・
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ここがアダムのホームか。
良いポイントだね。
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日が暮れ掛かっていると云うのにサーファーの数が絶えないのは、ここに最高の波が立つ証なのであろう。
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サーフポイントを後にすると、彼はとあるレストランに連れて行ってくれた。
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カリフォリニアにて最初の食事がまさかの日本食!
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そう、ここはベンチュラでも盛況で有名な日本食のレストランであった。
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「ここはジーンがお気に入りなんだよ」、「彼とは良くここに来るんだ」と、笑顔で話す彼の話しを聞いてるとジーンさんと一緒に食事をした時に彼が器用に箸を使いこなしていたのを思いだした。
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なるほどね。
ジーンさんの箸裁きが見事なのは、ここに通っていたからか・・・


俺はジーンさんと一緒に食事した時の写真を彼に見せ、「ねぇ、アダム、いつか日本に来ないか?」、「ジーンさんと行ったレストランに君を招待するよ」
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「それから君の好きな野球を観に東京ドームへも行こう!」
「サーフマガジンの編者達にも紹介したいよ」
「君のボードに乗っている俺の友人達にも紹介したい」

と、告げ、更に・・・

「そういえば、NALUの最新号に俺の友人が君のPIGと一緒に紹介されていたんだよ」と、告げると。

「本当に?」
「僕のボードに乗っているサーファーがNALUに?」
「Oh My God!!!」
「タイラーの所に居た時にNALUが沢山置いてあって、いつか、NALUに出たいと思っていたんだ!」
「本当に嬉しいよ!」

「彼は君のPIGに乗っているんだけど、とても良い奴だよ」
「日本に来たら彼も紹介するよ」


アダムと共に過ごした時間は5~6時間にも及んだが、彼と一緒に居て思ったのは、少しでも彼の素晴らしさを多くの日本のサーファーに伝えたいと心身から思った。


そういえば、彼の工房に真紅のボードがあった・・・
赤ではなく真紅と呼びたくなる様な深い赤のボードが・・・
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その傍らには見覚えのあるファブリックが・・・
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いよいよか・・・
さて、この続きはまたの機会に綴らせて頂きます。
長文になりましたが、最後まで読んで頂きましてありがとうございました。


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