NALU最新号 | Viva '60s SurfStyle!!!

Viva '60s SurfStyle!!!

1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

NALUの最新号が発売された。
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最新号に目を通してみると、最早、ロングボード専門誌とは「決別」の様な事を謳っていた時は全く持って相反する内容となっており、それは世紀末から新世紀を股に掛けて来たパワフルなNALUの在りき姿と重なっている様にさえ思えた。
 
 
気になったのは「ロングボード・リバイバル」なる文字なのだが、「ロングボードって、今ブームの兆しがあるのか?」と、首を傾げてしまった。
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俺がロングボードと戯れる様になって20年以上が経つが、思うのは「特別、サーファーの数は減ってもいないし、増えてもいない?」と、言った感じである。
しかし、サーフィン業界の知人達の話を聞くと、「海を賑わせている顔ぶれは同じでも使っているボードが短くなっている」との事であった。
 
 
なるほど、確かにそれはそうだ。
 
 
サーファーの人口は変わらずとも、ロングを降り、ミッドレングス、ハル等に移行した者が後を絶たないと耳にした事がある。
また、「ロングも乗るが、波の状態によって短いのも乗る」なんて、声をチラホラと耳にする。
 
 
しかし、最新号のNALUにはそれらを感じさせない力強さがあった様に思えた。
それは巻頭特集においてのジョエル・チューダーのインタビューの冒頭でも同様のフレーズが使われていた事から解る。
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最新号のNALUは、ジョエルのインタビューに尽きると思う。
この中で、彼はいずれ開催予定地として、ダクトテープ・ジャパンの構想を明かしているのだが、俺が要点を置いたにはそこではなく、彼が日本のロングボードシーン、いや、サーフシーンを危惧していた事だった。
 
 
特に気に掛かったのが、「多くの日本人は海外のサーフボードを好む」という点であった。



この点に関しては俺も他人ごとでは無く、近年、特にその傾向が強く出ているのだが、ここにはサーフショップとサーファーの距離感、イコールそれは「シェイパーとの距離感でもあるのかな?」と思えた。



これは以前も書いた事だが、俺を始めとするニッチなサーファーは技量云々では無く、自身のやりたいサーフィン、乗りたいボードを選ぶ傾向が強いのだが、実際にサーフボードを創るシェイパーにしてみれば、サーファーにとって最高の1本を届けたい、イコール乗り易いボードを創り届けたいという事になる。



ここに大きな歪が生じるのではないだろうか?



本来なら、サーファーとシェイパーが一緒に海に入り、技量や進みたい方向に応じて、ボードを創り上げて行くのが一番良いスタイルだと思うのだが、中々、その環境を作るのも難しい。



結果、その役割はサーフショップが担う訳だが、インターネットの普及により、通信販売で「モノが動く時代」であるが故に、それもままならなくなっている様な気がしてならない。
また、情報量がドメスティイクブランドとナショナルブランドでは圧倒的な違いがあるのも事実であろう。


その昔、サーフィンは一つのポイントで見掛けるサーファーは皆同じメーカーのボードに乗っていた。
地形を知り、波質を知り抜いたシェイパー達が、そのポイントの特性を最大限に活かしたサーフボードを創り上げ、サーファー達に提供していた。
そして、サーファー達はシェイパーを憧れの人物として尊敬し続けた。


勿論、今でもそういうポイントやシェイパーは沢山居る訳だが、ジョエルの文面を読んでいると胸に刺さった様な気がしてしまった。


高がサーフマガジンでこんな事を考えさせられるのだから、やはり、NALUの影響力は多大なモノがある様に思えてならない。
皆さんは如何でしたでしょうか?


Keep Surfing!