ピーター・'50sPIG | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

先週の更新、及びインスタグラムのアップでは多くの方々がピーターのPIGを興味を持っている事を肌で感じる事が出来ました。

 
 
改めて、マイクの影響力、そして、多くの方々がPIGに興味を持たれている事が解りました。
 
 
本日は前置きは抜きにして、ボードを紹介したいと思う。
こちらが、マイクとピーターが俺に授けてくれたPIGである!
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如何であろうか?

1950年代のPIGをピーター・ストッカートが徹底的に研究したパーフェクトアウトラインを持つ'50s PIGである!
 
 
このアウトラインは、これまでの俺のPIG歴からしてもトップクラスに入るアウトラインだと思う。
ボードを立たせるまでは全容を把握出来なかったが、ボードを立たせた瞬間に思わず声を上げてしまった程であった。
 
 
そして、前回の更新でも触れた、このPIGの最大の特徴と言えば、やはり、この超フラットデッキである!
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全く持ってしてロッカーは無い!

これを後輩に見せた所、その第一声は「こりゃぁ、テーブルですね!」であった。
 
 
俺も、これまで多くのシェイパー、ショップ、メディアが声を大にして「フラットロッカー」の発信を耳にして来たが、ここまでのフラットは初めてである。
 
 
しかし、実際のヴィンテージのバルサPIGも、このピーターのPIG同様にテーブル化されている程フラットであり、ピーターが「'50s」と命名するだけの事はあると頷いてしまった程であった。
 
 
ボトムに関しても、やはり、バルサ時代のPIGの仕様が汲まなく再現されており、中心部から徐々にロールされている程度のフラットボトムである事は言うまでもない。
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このフラットボトムの恩恵を最大限に受けているのが、ボードの加速力である。
最初にマイクが俺にピーターのPIGを勧めて来た時に「ピーターのPIGは兎に角、加速性が凄いんだ!」と言っていたのは、このせいだとボードを見詰めがら思えてしまった。
 
 
また、バルサ時代のPIGとの決定的な違いはこのレールである!
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薄くシェイプされたレールはピンチレール程ではないが、これまで俺が見て来たレプリカ、ならびにモダン系のPIGとは対照的な造り込みが成されていた。
 
 
また、テール幅もしっかりととってあり、フラットなボトムとのコラボレーションによって、ウェーバーのパフォーマー並みのテイクオフを生み出してくれる。
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正直、この仕様はテイクオフの遅い俺にとっては棚から牡丹餅の様な仕様であり、モダンPIGの新しい可能性を見出せた様な気がしてならない。
 
 
そして、もう一つの注目点と言えば、テールの画像からフィンが食み出していないという事だ。
 
 
これまで、幾多も同様のアングルから撮影をして来たが、その殆どがテールからフィンが食み出す仕様なっていたが、これに限っては一切食み出してはいない。
だからと言って、前方に着けられている訳でもない。
と、言うのも、このPIGはフィンが略垂直に着けらているからなのである。
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何もかもが斬新で、初めての事ばかりである。
一体、このボードの乗り味はどんなものなのであろうか?
 
 
マイクとお揃いのデザインでありながらも、自身の拘りを採り入れた真紅のストリンガーを見つめながらWAXを手に取った。
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実は、俺はNEWボードの殆どを数か月寝かしてから下す様にしている。
これは稲村ケ崎で活躍していた行岡豪さんからの教えでもあったが、ピーターは「俺の使っているフォームは特別だから直ぐに下ろしても大丈夫だぞ!」の声に背中を押され、早々にワックスアップを行った。
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実際にマイクも届いたボードに早々とワックスアップをし、ビーチへも持ち出していたので、特別な不安も抱く事無く、ビーチへと持ち運んだ。
 
 
そして、日が明けた翌日、後輩と共に慣れ親しんだビーチでの進水式・・・
 
 
ノーズロッカーが無い為に刺さり具合を懸念していたのだが、一発目の波で全てが吹き飛んでしまった!
 
 
なんだ?このPIGは?
正直、もう、俺の技量ではこのボードを語る事は出来ない。
 
 
テイクオフが猛烈に速く、ボードの加速力も抜群、そして、ピーターから授かった「ピボットターンを意識しろ!」の言葉にターンを刊行すると垂直に付けられたハーフムーンがしっかりと舵取りをしてくれた。
 
 
この日は幸いにも腿程度の波にも恵まれ、波質も良く、技量以上のサーフィンを楽しめたので、その興奮を抑えられなかった俺は、マイクにメールではなく、直接電話で感想を告げる事にした。
 
 
俺 「いやぁ、マイク。今日、ピーターのPIGに乗ったよ!」、「あれは本当に凄いね!」
マ 「そうだろう!俺も初めて乗った時には言葉で表す事が出来ない程の衝撃だったよ」
俺 「テイクオフが早く、思ったよりも操作性も良く、何よりも、加速力が凄いね!」
マ 「そなんだ。実は俺もあんなPIGは生まれて初めての経験だったよ!」
 
 
と、30分程度の会話をしたのだが、途中からはマイクがピーターのボードの事をヒートアップする程の会話になってしまたので、その辺の話はいずれ書いて行きたいと思っている。
 
 
ピーターのPIG・・・
このボードは、恐らく乗り易さの域を超えた「深味」を持ち合わせたPIGの様に思えてならない。
 
 
かつて、行岡豪さんは「PIGを乗りこなせば全てのボードを熟せる」と、教えてくれた。
ランス・カーソンもまた、「取扱の難しいボードを扱える様になれば人混みの中でも自分のサーフィンは出来る」と語っていた。
 
 
技量も無い俺がストイックなサーフィンを好むのは、ただ、あの時代のサーフィンに近付きたいが為である。
 
 
乗りこなせるかは微妙だが、ピーターのPIGの先には技量アップした己の姿が薄らと見えている様に思えた。
 
 
Keep Surfing!