先日、世話になっているサーフィン関係者の方と「良いボード」について語らせて頂いた。
現代のサーフィンマーケットにおいては、「シェイパーが良いだけではボードは売れない!」との事から、この談議が始まった。
そういえば、以前、ジーン・クーパーが言っていた・・・
「悪いシェイパーなんて居ないよ」と。
では、どの様なボードが「良いボード」なのか?
その方とのやり取りの中で俺が感じた事を言い表すとシェイパーの「カリスマ性」では無いかと思う。
確かに、俺も含めたロングボーダーの多くが本当に意味で「良いボード」を見分けれる事が出来るだろうか?
シェイパーでもない人間が御託を並べた所で高が知れてしまうのではないだろうか?
また、良いボードの定義はサーファーによって大きく異なって来る筈だ。
例えば俺の様なレプリカオタクは、極限まで当時と同じスペックのボードを「良いボード」として評価するが、アスリート系のサーファーであれば乗り味であるだろうし、テイクオフが苦手のサーファーはテイクオフの早いボードが「良いボード」になって来る。
そうなって来ると最後はシェイパーのカリスマ性になって来るかも知れない。
数々のスターライダーを輩出して来たシェイパー、ライダーをも超越するサーフテクを持ち合わせたシェイパー等々、凡人が憧れる要素を兼ね備えたカリスマ性に長けたシェイパーが創るボードが現代では「良いボード」の代名詞なのかも知れない。
そんな俺が、PIGの中でも「良いボード」と称せるのは、全体のアウトラインである。

その一方で、ランスのPIGはテール寄りのボリュームは好きなのだが、もう少しノーズがナローであってくれれば・・・思う事もある。
PIGの本家本元と言われるベルジーのヴィンテージPIGに至っても、テールのボリュームは申し分ないのだが、ノーズがもう少し鋭角であればと思う事も暫しある。
まぁ、このベルジーのPIGは時代と共に変化と進化を遂げて来ているので、たまたまこの時代のPIGはこういうアウトラインだったのかも知れない。


そんな中、グレッグ・ノールのPIGは、非常にバランスの取れたアウトラインをしていて、俺の中では間違いなく「良いボード」の典型的な一つである。
また、撮影はしていないが、ジーン・クーパーのPIGも非常にバランスの取れたアウトラインで、現在俺が所有するPIGの中でも雪岡豪さんのPIGと肩を並べる程好きなアウトラインである。
と、まぁ、マスターベーション的な意見を書き綴ってしまいましたが、結局のところ、「良いボード」とはショップが決める訳でも無く、シェイパーが決める訳でもなく、サーファーが個人の思考で決めるものだと思う。


本格的なシーズンを迎え、海が気になり仕事が手に使い日々もあるでしょうが、是非、皆さんにとっての「良いボード」で楽しいサーフィンライフを満喫して頂ければと思います。
最後まで読んで頂き、ありがというございました。
Keep Surfing!