東京オリンピックの追加協議が決定し、その中になんとサーフィンがエントリーされた。
サーフィンはこれまでにも度々オリンピック競技にエントリーされて来たが、世界的な競技人口の少なさと「波巡り」に不公平が生じる恐れから長年に渡って除外されて来た。
不思議なもので、デューク・カハナモクによって世界中に広がったサーフィンは彼がオリンピックに選抜された事が切っ掛けだった。
しかし、彼がオリンピックで数々の功績を残したのはサーフィンでは無く水泳だった。
そして、その100年後に遂にサーフィンがオリンピックの正式競技となったのだ。
更に、それは彼がサーフィンを齎したアメリカやオーストラリアでは無く、日本の東京からとなるのだ。

サーフィンがオリンピック競技によって与える日本への経済効果は510億円と言われている。
サーファー人口が減り多くのサーフショップが苦戦を強いられる状況下で、この数字は業界に与えるインパクトしては計り知れない物があるであろう。
ロングボードを納屋やガレージ仕舞い込んだ者達は新しいウェットスーツを新調し、それらに纏わるサーフギアを一新し始める。
同時にサーフショップには放置され続けたボードのリペアが日きり無しに入る様になる。
また、競技となったショートボードの華やかさから若者達がサーフィンを試みようとする。
それは1970年代後半から1980年代に起きた空前のサーフィンブームの再来を予言させるモノになるではないだろうか?
しかし、そこには大きな問題が待ち受けるのではないかと俺は思っている。
冬眠していたサーファーの大半が海やサーフショップで苦い経験を持っていると言われている。
男性の憧れには常にバイクとサーフィンが付いて回ると言われている。
バイクには免許が必要で、車両購入には多額の資金が必要となる。
また、所有し続けるにはそれなりの保管場所も必要となって来る。
しかし、サーフィンは傍が思うよりはハードルが低い。
だからこそ、サーフィンを「齧った事のある」人物が多いのではなだろうか?
サーフィン人口が多くなればそれなりのトラブルや低モラルな事にも多々出くわす事だろう。
かつて、ゴッデスの鈴木さんが言っていた・・・
「今は通販でサーフギア揃ってしまうからマナーやモラルに欠けるサーファーが後を絶たない」と。
オリンピックに向かって日本は空前のサーフィンブームの到来のチャンスである!
それにはサーフィンに拘わる全ての人が手を取り合って、リターンズ&ニューカマーを迎える必要があると思う。
4年後のサーフィンマーケットが楽しみでならない。
Keep Surfing!