PIGのチョイス | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

一個人のサーフブログのアクセスがどの位あるのか俺は知る由も無いのだが、毎日、多くの方が俺のブログを訪れている事に今日は感謝の弁を述べさせて頂きたいと思います。


本当にありがとうございます。


このブログは多くの方々と「同じ価値観」でクラシックボードを語り合いたいと思っているので、コメント欄には自由に書き込みが出来るようにしています。
そのコメント欄に「内緒」のコメントが届く事が多くなって来ているのだが、その殆どが「どんなボードを選んだら良いか?」である。


特に「クラッシクボードメーカーの逸品」の時の更新時には多くの「内緒コメント」を頂きました。
コメントを読ませて頂いての率直の感想なのだが、「なんか、皆さんも俺と同じなんだなぁ」と痛感させられる事が多々あったのだ。


俺は技量もないし、同じ様なボードにしか乗って来なかったので、的確なアドバイスは出来ないがボード選びで一番重要なのは「自分がどんなサーフィンをしたいのか?」だと思う。
これは上手い下手に関係なく、自身がサーフィンを楽しむ上では非常に重要な事ではないだろうか?


日本人は「幕の内弁当が好きな人種」と度々言われる事があるが、これをサーフィンに例えるとスタビ付きのコンケーブ入りのボードになるのではないだろうか?
大よそ、一般的なサーフショップに顔を出して、「初めてサーフィン(ロングボード)をしたい!」なんて、言うと間違いなくこの様なボードを紹介されるのではないだろうか?


勿論、これらのボードはサーフィンを楽しむ上では充分すぎる程のボードなのだが、「本当に自分自身が乗りたいボードなのか?」という事を踏まえてチョイスする事が大切なのではないだろうか?


俺自身がPIG好きだからという訳では無いが、もし、自身の目指す方向が定まっていないのならば、是非、PIGを乗ってみては如何だろうか?
サーフショップによっては、「技量を要する」とか「動かない」とか言われると思うが、かつてサーフボードはPIGしかなかったのだから選択としては間違ってはいないと思う。


そこで、先週の内容と被ってしまうが、俺が推奨するメーカーを紹介したいと思う。
まずは、何と言ってもここではないだろうか?
ジム・フィリップス。
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モダンPIGを語る時には必ずと言って良い程この人の名が出て来る。
PIGの生みの親であるデイル・ベルジーの晩年(1999年から2005年)を支えていた事から「直系」を称される程の人物で、晩年にベルジーからリリースされたPIGもジム・フィリップスの思考が大きく反映されている事は言うまでもない。


お次は現代のPIGシーンを盛り上げた立役者でもあるマイク・ブラックの親友でもあるジーン・クーパーである。
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モダンクラシックの第一人者であるジーン・クーパーはマイク・ブラックの私物であるベルジー&ジェイコブスのバルサPIG(9.7ft)をベースにブラックモデルをリリースし、バルサの質感をフォームでも体感できる様にストリンガーレスのPIGもリリースしている程である。


また、ジーン・クーパー同様にマイク・ブラックの意見を採り入れたマット・カルヴァー二がリリースするビングレーベルのPIGも非常にバランスの取れたアウトラインとなっており、クラシックPIGのチョイスには外せないのではないだろうか?
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バランスの取れたアウトラインと言えば、ジーン・クーパー、マット・カルヴァーニ同様にマイク・ブラックが愛用していたダノーのHOG(子豚のPIGに対してHOGは親豚の意味合いがある)が実に美しいラインを取っている。
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ノーズはしっかりとナローになっており、それでいてテールにはしっかりとボリュームがある。
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シェイプに関する細かいウンチクは解りかねるが、PIGを削る際には如何なるシェイパーもこのアウトラインを目指すと思われるが、実際に乗り易さや安定感を追求して結果なのか?
たいていのシェイパーはノーズにボリュームがあるPIGをリリースする傾向が強い様に思える。


PIG特有のアウトラインを保ちながらもバランスの取れたPIGを削るには、それなりの経験が必要だと言う表れのかも知れない。
そんな中、俺が絶賛したいのがこちらのPIGである。
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鎌倉から伊豆に拠点を移された行岡豪さんのPIGである。
このアウトラインは本当に素晴らしい!
生意気な言い回しになるが、このアウトラインは中々お目に掛かれる物ではないと個人的には思っている。


PIGはサーフィンの黎明期の産物である為、お世辞にも決して乗り易いボードとは言えないかも知れない。
故にサーフショップでは「サーファーにサーフィンを楽しんでもらう」事をモットーとしている事もあり、上級者以外には進めない傾向がある。
しかし、俺の様な下手な人間でもPIGは乗りたい訳で、上手い下手ではなく明確に「PIGが乗りたい」旨を伝える事が大切だと思う。


PIGに乗れば知らず知らずのうちに気付く事が沢山ある。
テイクオフが遅い。
スムーズにターンが出来ない。
ノーズライドが不安定になる。
ボードが重い。
等々・・・


しかし、そこに気付く事によって、それらを解消したボード選びが見えて来るのではないだろうか?
そして、その結果、自身が目指す方向性も自ずと見えて来るのではないだろうか?


少々遠回りな気もするが、あえて手間の掛かるボードと向き合うのもアリだと思うが、皆さんは如何でしょか?


KEEP SURFING!