クラシックボードの5本厳選 | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

最近でこそ、シングルフィンに乗ったロングボーダーを随分と見掛ける様になったが、まだまだ世間ではスタビ付きのロングが多いのが実際ではないだろうか?


数少ないシングルフィンボーダーだからこそ、その人のライディングには共感するものが多く、様々なコミュニケーションを経て、いつしか笑みを浮かべながら話せる間柄となっているから不思議なものだ。


互いのボードを乗り換えて、自分では感じる事の出来ないボードの特性を共感しながらシングルフィンを極めて行く・・・
ちょっと、大袈裟な言い回しだが、その位、同じ価値観のサーファーに巡り合う事は難しいと俺は思っている。


そんな、同じ様な価値観を持つ仲間達に「サーフボードを5本厳選するならば・・・?」と問いかけてみた。


三者三様と言うか・・・
本当に様々な回答をしてくれたので非常に興味深かったのだが、殆どの仲間がその中にPIGとノーズライダーを厳選していた。
この厳選には俺も同感で、仮に「2本のみ厳選するとしたら?」となった場合は迷わずPIGとノーズライダーを選ぶ事であろう。


しかし、他の3本となると其々の見解が異なってくらから面白い。


ホビーのフィルエードワーズをチョイスする者もいれば、コンのウィングノーズをチョイスする者もいる。
本当にみんな、個性的なサーファーばかりである。


そこで、今回は俺目線での5本を厳選したので紹介したいと思う。
実際に乗っていないボードや撮影していないボードがあるので、画像は手放してしまった過去のボードも流用しているが参考になれば思っている。


先ずは、絶対には外せないのがPIGではないだろうか?
時代を創って来たレジェンド達も、皆、PIGからサーフィンを始めた事によって、ロングボードに必要な「足の使い」を体得して来たのだから、クラシックボードの上達を図るならばPIGは必要不可欠なボードだと思う。
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現在、PIGは様々なボードメーカーからリリースされていて、実際にどれをチョイスして良いのか?厳選しがたいが、俺的には老舗レーベルならジェイコブズやビング等のマット・カルヴァーニが削るPIGをお勧めしたいところである。
また、モダンレーベルであれば、画像のダノーのHOGやジーンクーパーのPIGは格別ではないだろうか?
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次に厳選するとしたら、やはり、ノーズライダーは外せないであろう。
ジョイ・キャベルとミッキー・ムニョスによって考案されたと言われるノーズライダーは、ビングのデビット・ヌヒワモデルの登場によって各段の浮遊力を兼ね備え、いつしか多くのサーファー達に愛用される様になったジャンルのボードである。
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本来は画像のタイラーのノーズライダーが「お勧め!」と言いたいところだが、PIGのダブルデュース同様に入手困難なボードをお勧めしても参考にはならないであろうから除外したとして、やはり、ここは本家本元のビングのデビッド・ヌヒワモデルが良いのではなであろうか?
モダン系だとタカヤマのレッドフィン等も間違いないチョイスだと思う。


次にリストアップするとしたら、やはり、ロングボード界の異端児であるステップデッキではないだろうか?
本来はターン性能を良くする為に抉られたノーズ部分だが、ノーズに進むにしたがってボードが撓る為にノーズライドに適していたと言われ、いつしかクラシックノーズライドには欠かせないジャンルのボードなったのではないであろうか?
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ステップデッキと言うと、やはりイエーターのスプーンが有名である。
このステップデッキの登場によって、多くのボードメーカーが挙ってステップデッキを造る様になり、ハーバーのチーター等は当時ライダーであったスティーブン・ビグラーがハーバーの店にイエーターのスプーンを持ち込み、「同じのを造ってくれ!」と直談判した事から誕生したと言われている。
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しかし、残念ながらイエーターのスプーンも、ハーバーのチーターも現在では入手が困難なので、お勧めとしてはマット・カルヴァー二が削るリックの名品・UFO。
また、モダン系だとロビン・キーガルがイエーターのスプーンを参考にして造ったキュイエールやジーン・クーパーのホーネット等も良いボードだと思う。


PIG、ノーズライダー、ステップデッキと、ここまでは誰もが想定出来るジャンルだと思うが、ここからは賛否両論になるだろうが、あくまで俺目線での厳選なので、仮に見解が異なったとしてもご容赦頂ければと思う。


さて、次なるボードはやはり、ホビーからリリースされたフィル・エードワーズモデルではなであろうか?
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1963年に世界初のシグネチャーとして登場したフィルのシグネチャーは600本中、300本がフィルの手によって削られたそうだが、ヴィンテージのフィルエードワーズは大きく分けると3つ種類が存在する。


上の画像の様なPIG形状のナローノーズが初期型とすれば、ポイントノーズのタイプが中期型、そして、ピンテールが後期型になる。
また、1990年代に流通し、フィル自身がシェイプしたレプリカは、上記の3型とも異なるアウトラインとなっている。


そんな中、多くのモダン系のボードメーカーが参考にしているのがポイントノーズタイプになり、タイラー・ハジキアン等もラインナップには入れずとも、リリースしている程である。
そして、お勧めするとしたらロビン・キーガルが削るキラー・クラシックではないだろうか?
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このキラークラシックは、俺が今までロビンのボード乗って来た中で最もフィーリングの合うボードで、これから下す予定のクラシックPIGや以前紹介したスムースオペレーターに勝るとも劣らないボードだと思う。
正直、フィルのレプリカでこれに勝るボードは、俺が知る限りでは思い当たらない。


そして、最後はこれになってしまう。
これしか思い浮ばなかった。
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ダブルエンダーと言うべきであろうか?
いや、俺の場合はピンテールと呼ぶべきであろう。
尊敬するランス・カーソンのシグネチャーであり、現在も様々ボードメーカーからリリースされているクラシックボードのオールラウンドタイプである。


これに限っては、どのメーカーの良いと言うのはコメントし辛いくらい、本当に数多くリリースされており、老舗レーベルだとウェーバーのスタイリストはダントツで乗り易いのではないだろうか?
しっかりとした重量感があり、テイクオフが早く、そして、ボードコントロールも容易いである。
また、ビングのライトウェイト・ピンテール等も素晴らしいボードで、ウェーバーの様な重さを必要としていない人ならばこちらの方が良いかも知れない。


そして、モダン系だと種類が多過ぎるので、お勧めし辛いのだがタカヤマのダブルエンダーは間違いないと思う。
スタイリストの様な安定感がある上に、切れのあるターンが可能な万能のボードで、正にタカヤマならではの名品だと思う。
また、乗った事は無いがロビン・キーガルのファットキャットもタカヤマ同様に楽しめるのではないであろうか?


ざっと、俺のマスターベーション的な見解で書き並べてみたが、如何であろうか?
本来ならば、コンのウィングノーズやヒンソンのシグネチャーならびに、ストレッチノーズも入れたい所なのだが、手軽に入手出来るボードでは無いので除外した。


他にも「俺の厳選5本はこれだ!」みたいのがあれば、是非ともご意見を伺えればと思います。


KEEP SURFING!