グライダー&タンカー | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

遥か遠い昔・・・
バルサ時代のサーフボードの長さは、その殆どが9フィート前後であったと言われている。


実際にベルジー&ジェイコブスのバルサチップも、長さとしては9フィートソコソコであった。


しかし、ノーズライディングがサーフィンの主流となるとサーフボードは著しく長くなり、いつしか10ftオーバーの物がビーチに溢れかえる様になる。
クラシック・ロングボーダーのバイブルである「Surf '60s Style」の表紙を飾ったグレグノールも極端に長いダ・キャットと共にある事を思えば時代が見えてくるのではないだろうか?
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しかし、ナット・ヤングのマジック・サムの登場によって、サーフボードは一気に短くなり、後のショートボード・レボリューションを招く事となる。


俺がこれまでに所有して来たサーフボードは、その殆どが10ftオーバーの物ばかりなのだが、プロサーファー、ならびにシェイパー達が挙って言うのは「君には9.4ftが最適だ!」であった。


これが不思議なもので、一人二人が言うのではなく、これまで見立ててもらった方達が全て同じ長さを推奨してくるので自分では感じた事が無いが、俺には9.4ftが最適なのかも知れない。


しかし、俺は基本的に1960年代のスタイルが好きな訳で、ご覧の様な絵図には特に心を魅かれてしまう事がある。
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テールがしっかりとビーチに埋め込まれているので、正確な対象サイズは不明だが、ロングボードが輝いていた1960年代中頃のボードは、その殆どが長く、サーファー達は器用にそれらを乗りこなしていた。
かのリンダ・ベンソンさんも、ご覧の様な長いボードを愛用して事が画像から確認出来る。
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小柄で可憐なリンダさんは、これらのボードを男勝りに操っていたと言うのだから、出るのは溜息ばかりである。


そんな、時代と共に短くなって行ったサーフボードは、いつしかロングボードとショートボードと区分けされる様になり、ロングボードは9ft以上の長さが必要であるという定義も出来てしまい、必要以上に長いものはグライダーやタンカーと命名さる事になる。


因みに、現存する世界で最も長いボードは1966年にテリー・マーティンが4、5人の仲間たちと一緒に乗る為に削った16.1ftのボードである。
1955年からシェイプを始め、生涯40,000本以上削って来たテリー・マーティンの中で唯一無二のボードだそうである。


世界でも類を見ないそのボードをたった一人で乗りこなそうと様々なサーファーがチャレンジした様だが、乗りこなせたの僅かに一人だけだったと言う。
その男こそが、フィル・エードワーズである。


タンカーやグライダーには特に定義ある訳ではない様だが、その呼び名は人の主観であったりと様々で、大まかには10,5ft以上のボードを指す事が一般的な様である。


因みに、俺がこれまでに所有して来たタンカー&グライダーは手放してしまった物も含めると結構な数になるのだが、写真に収めたボードだけを紹介したいと思う。
先ずはこちらがベルジーのモダンクラシックである。
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これは長さが10.6ftあるのだが、非常に重たく、沖合のうねりを捕まえて一度走らせると猛烈なグライド感を堪能の出来たボードであった。
そして、こちらはダノーのHOGである。
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PIGでありながら、なんと、長さは11ftもあったのだが、腹腰以上の波であれば長さも重さも感じる事無くグライド感を楽しめた不思議なボードであった。
次にこちらは、ランスカーソンのスクエアテールである。
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こちらは長さこそ、10,6ftなのだがレールが非常に太く、正に乗り味はタンカーと言うべきダイナミックな走りが楽しめるボードである。
そして、こちらは同じくランスのノーズライダーである。
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まだ未体験の為、感想は述べる事は出来無いが、この手のタンカー級のノーズライダーは胸肩以上の波では無ければ楽しめないのではないだろうか?


因みに、俺が乗った事のあるボードで最も長かったのはミッキー・ムニョスのウルトラ・スーパー・グライダーという物で、なんと長さが12ftもあったモンスター級のボードであった。
幸いにもモールドボードであった為にそれ程の重さでは無かったが、如何せん、デカ過ぎてパドルすらままならかったイメージしか残っていない。


さて、今回はタンカー&グライダーを書かせてもらった訳だが、先週の更新で5本の厳選の中に「プラスα」が認められるなら、俺的には迷わずタンカーを加えたいと思うのだが、皆さんは如何でしょうか?


Keep Surfing !