技量はさておき、ロングボードを初めて20年弱になるが、その頃のスターと言えばジョエル・チューダー、ボー・ヤング、ボンガ・パーキンス辺りだったと思う。
実際にこの3人で世界チャンピオン座を幾年にも渡って争っていたのだから間違いないと思う。
しかし、ある時、ジョエルがその争いから身を引いた・・・
俺自身が殆どコンペなるものに興味を持っていなかったので、余り気にも留めなかったが、何処かの誰かが言っていたのか?何処かの記事で読んだのか?ジョエルは「これ以上自分のサーフィンに嘘はつけない」と身を引いたと記憶している。
大会のジャッジ方法は、その年々で変わる様で、それに合わせてサーフィンのスタイルも変えなければならない様なのである。
予てからジョエルは「ロングボードには本来の乗り方がある」と提唱していた様で、大会に出るにはそれに逆行しなければならないのが辛かった様である。
このブログを読んでくれている方達は、恐らく、シングルフィンをこよなく愛する方ばかりであろうからジョエルの心中も察するのではなかろうか?
俺自身もロングボードを始めた頃には、知り合いのプロサーファーにスタビ付のボードを進められたが、波乗りを楽しむ前に「1960年代のスタイルに拘りたい」気持ちが強かった為に、早々にスタビに別れを告げてた記憶がある。
今、ロングボード界の権威ある大会として、世界中に認知されているのがダクトテープである事は誰もが知る所である。
ショートボードの様なアグレッシルブルなマニューバーに特化する事無く、「ロングボード本来のスタイルで楽しもう!」というのが主旨で、ジョエルが世界中から16人を厳選して行われる大会である。
メンバーには、アレックス・ノスト、ロビー・キーガル、ライアン・バーチ、ジャレット・メレ等、誰もが認めるスタイルマスターばかりである。
しかし、そんな彼等がシングルフィン以外のボードは「乗らないのか?」というと決してそうではないらしい。

そう・・・
彼らはロングボード以外ではシングル以外のボードにも乗るのだ。
ただ、ロングには「やっぱり、シングル」という考えあり、ジョエルからのインスパイアされた思想はアレックスやロビー達を通して、より世界中に波及しているのではないだろうか?

以前、ある知人から「サイドフィンは自転車で言う所の補助輪だと思う」と言われた事がある。
この話しを聞いて、なんか妙に納得してしまった。
俺の技量で言えた話しで無いが、マニューバーを描きたいならステップバックを早く熟せる様にすれば良いと思う。
それでも足りなければレイク角度のあるフィンを少々前方向に付ければ良いと思う。

俺は余り好きでは無いが、それでも足りなければエッジを付ければ良いと思う。
それでも足りなければダブルエッジ・・・
それでも、それでも足りなければ・・・
ロングボードで無くても良いのではないだろうか?
サイドフィン・・・
確かに、あれが付いていると自身の技量以上のサーフィンをする事が出来るかも知れない。
でも、俺が好きだった時代のサーフィンには存在しないスタイル。
だから、恐らく今後も乗る事は無いと思いますが、皆さんは如何でしょうか?
Keep Surfing!