2008年から特定健康診査、いわゆるメタボ健診が開始され、
同時に特定保健指導、栄養指導が保険診療で行われるようになって14年の年月が経ちますが、
この栄養指導はどれほどの効果があるでしょうか？
地域での栄養指導4件、
職場での栄養指導1件、
医療機関では10件
研究参加者数の中央値（参加者数を多い順に並べたときに中央に位置する値。平均値みたいなものです）は108人、
研究参加者数の主な特徴は糖尿病患者と地域在住の高齢者
主な評価期間：3カ月、6カ月
主な評価指標：体重、食事摂取状況、血液検査値、生活の質
15件の論文中、14件で栄養指導の効果が認められました。
栄養指導の効果はすごいですね。
この論文中に挙げられた栄養指導のうち、
軽度・寛解期（病状が落ち着いてきている状態）の潰瘍性大腸炎の患者さんに2週間入院してもらい
セミ・ベジタリアン食* と 栄養指導を実施した研究がありました。
その結果、
77％で入院中に便潜血検査値が改善し、退院後の食生活が改善され、
5年間の再発率は19％でした。
(Chiba, M. et al, Perm J. 2018;22:17-167)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6045502/pdf/17-167.pdf
＊セミ・ベジタリアン食：この研究では、基本的に卵乳菜食で、魚は週１回、肉は2週間に1回の頻度で提供。
栄養指導、ベジタリアン食の効果ですね
「日本における対人の栄養指導の定量的効果に関するスコーピングレビュー」栄養学雑誌 2021 p365-372
https://www.jstage.jst.go.jp/article/eiyogakuzashi/79/6/79_365/_pdf