今回も少々わかりひくい話になってしましますが、お付き合いください(^^)


地盤とともに、建物を支えてくれる大事な基礎。

基礎は鉄筋とコンクリートで構成されています。

鉄筋は引っぱる力に強いが圧縮に弱い、一方コンクリートは引っぱる力には弱いが圧縮には強い。

この2つを使うことによって、お互いの弱点をカバーできるわけです。

この基礎も、厚みがあって頑丈な方がいいに決まっていますが、

具体的にはどの程度を考えればよいでしょうか?

建築基準法では、立ち上がり部分の基礎の幅(厚み)の最低ラインは12センチとなっています。


では、この12センチとは何を根拠にした数字でしょうか。

基礎のコンクリートは、中にある鉄筋の保護の役目も果たしています。

コンクリート自体はアルカリ性なので、中にある鉄筋を錆からも守ってくれるのですが、

このコンクリートも年月がたつと、外気との反応でじょじょにアルカリが抜けていき、中性化していくのです。

中まで完全に中性化してしまうと、鉄筋は一気に錆びやすくなります。

錆びると鉄筋が膨張→中からコンクリートが割れてくる、といった最悪の事態を招くこともあるわけです。

この中性化は、10年で約1センチずつ進むといわれています。


そして、さきほどの12センチとは、その基礎の鉄筋に対する

コンクリートのかぶり厚(鉄筋を覆うコンクリートの厚み)を、

建築基準法で定められた4センチ確保できる、という条件を何とか満たすことができる厚さなのです。

かぶり厚が4センチあれば理論的には中性化に40年以上かかるということですね。

しかし、鉄筋の多少の傾きや施工の中での誤差を考えると、

全ての立ち上がり部分で4センチのかぶり厚を確保できる保証はありません。

基礎の厚みがたった12センチではかなりこころもとない、といえます。

できれば15センチ以上あったほうが安心といえるでしょう。

より長く中性化に対応できますし、もちろんコンクリートが多い分だけ基礎自体も丈夫になります。

建売住宅などでも、基礎にどれだけの幅をとっているかは、

『家』に対する業者の姿勢を見る、ひとつの判断基準になるのではないでしょうか。

また、基礎にとってもうひとつの重要な構造材・鉄筋についても

できるだけピッチ(間隔)が狭いものがより強固な基礎を作れます。

建築基準法の最低基準はピッチ30センチ以内となっていますが、

20センチ・15センチなどの方がより好ましいといえます。

基礎は家の出来を大きく左右する、きわめて大事なものです。

契約前にしっかり内容を確認しておきましょう。


さて、ちょっと掘り下げていきますが、

一般的によく使われる基礎の形といえば、布基礎とベタ基礎があげられます。


まず布基礎とは、家の土台にあたる部分に、帯状に設置する基礎のことです。

真上から見ると、鉄筋コンクリートでできた基礎の枠が見える形になります。

しかし、この基礎はそのままだと枠以外のところは土が見えるため

土の湿気があがってきたり、シロアリの被害にもあいやすかったりという欠点があったので、

最近ではこの土の部分にもコンクリートを入れる方法をとることが多くなっているようです。

ちなみにこの布基礎の断面図はアルファベットのTを逆さにした形となります。



一方ベタ基礎は、土台部分だけでなく、地面と接する底面にも鉄筋コンクリート基礎を使います。

全体的な形のイメージとしては、お弁当箱のフタをとったような感じです。

枠と底面が一体化しているので、基礎全体で建物を支えるため、耐震性・安定性にすぐれています。

また、厚い鉄筋コンクリートが底面にも敷かれていることで、

内部を完全に土から遮断するので、湿気やシロアリ被害についても、

布基礎よりダメージとリスクは大幅に軽減されるといえます。



また、布基礎は強固な地盤にしか設置できませんが、

ベタ基礎はこの地盤についても、多少の問題ならカバーしてくれます。

たとえ地盤の一部が沈下しても、弁当箱状の基礎はちょっとやそっとじゃ傾いたり崩れたりしません。

とはいえ、いくらベタ基礎でも弱すぎる地盤にはさすがに対応しきれません。

布基礎より守備範囲は広いけど、万能というわけにはいかないということです。

以上の比較内容から、個人的にはベタ基礎を断然おすすめします。

実家はもう築40年超えてしまっているので体感していませんが

ベタ基礎の方が、かなりカラっとしているような感じです。

地盤に少しでも不安がある場合は、特に布基礎は避けるべきだと思います。

一部でも地盤が沈下したら、その部分から基礎もひび割れてきますからね。


さて、自己チェックと、地盤調査の結果、

自分が求めていた土地の地盤に問題があった場合はどうなるのでしょうか?



『あーあ、ここ気にいってたのに、地盤弱いんじゃダメかあ…』と

ここでいきなり諦める必要はないんです。

地盤の強度に応じてさまざまな補強・改良方法があり、

適切な対処さえすれば、問題なく家が建てられるところがほとんどです。


ただ問題は、やはり『お金がかかる』ということなんですよね(^_^;)

これにかかる費用は、地盤の状態によって数十万から数百万とかなり幅があります。

土地購入の際はこの金額も含めて考えないといけませんね。

一番やってはいけないことは、施主側が『もったいないからまあいいかなぁ』って、

地盤補強・改良を断ってしまうケースです。


信じられないかもしれませんが、こんな重要なことをケチる人もいるそうです。

これはもう本末転倒もいいところです。

お金がかかるといっても、上にのっかる建物に比べれば安いものです。

地盤の問題を軽く考えて、もし地盤沈下などが原因で建物に不具合が起こったとしても、

調査を断った以上、施主さんの自己責任になります。

ですので、見えない部分にお金をかけるのは・・・って思う方も多いと思いますが

むやみにではなく、しっかりとした根拠のある個所には

適切な費用をかけていかないといけないのです。