では、一通り項目ごとに書いてまいりましたが

ここからはQ&A式にご紹介していきたいと思います。


Q. 住宅会社と1年以上の期間をかけて打ち合わせを重ねたが、請負契約締結はしない事とした場合、

住宅会社から「それまでかかった実費」を支払って欲しいと言われた。

まだ契約も締結していないのにお金を支払わなければならないのか?




A. 契約締結段階に入った当事者の関係は、何ら特別の関係のない者との関係よりも密接な関係にあります。

そこで、このような関係にある者は、相手方に対し、損害を被らせないようにする信義則上の義務を負い、

自らの責めに帰すべき事由により、その義務に違反して相手方に損害を生じさせた場合、

一種の債務不履行類似の責任を負うことになります。

この信義則上の義務とは、具体的には、自己の先行行為に矛盾する態度を取ることは許されないという

矛盾行為禁止義務、相手方が誤解に基づいて行動していることが分かった場合には、

その誤解を指摘してその誤解を是正する義務などです。

このような法理を、契約締結上の過失の法理といいます。

ご質問のように1年以上の期間をかけて打合せを継続していた場合、

住宅会社に契約締結を期待させて費用を支出させている可能性が高いので、

契約が締結されると誤信したことによって生じた損害、即ち、実費を賠償する必要があります。

おお、この建売いいですねえ~♪、気にいったから買おう!!

ってなる前に、その住宅の『構造図』をもらってみて下さい。

これは、柱や屋根、壁など、家の骨となる部分がどう作られているかを記したものです。

で、これをプロが見ると、家の強度がどの程度のものかがカンタンに分かります。

その家を丸ハダカにする資料ともいえますからね!

普通に家を買ったら、契約後にもらえる書類の中にも含まれることはまずないでしょう。

ですから、こちらから催促して、もらっちゃいましょう。

この際に、ヘンな言い訳をする業者さんもあります。

『本社保管だから閲覧は本社まで出向いて下さい』とか、

『社外秘の資料なので見せられません』とか・・・。

本社保管でもコピーはとれるでしょう。

それを出向けというのは要するに見られたくないのです。

まして社外秘って、自分が住もうと思う家の実態を知ることを拒否されるのはどう考えてもおかしいです。

また、万が一『そんなものはありません!』などと言われたら、

もうその場で交渉を打ち切ってもいいぐらいだと思います。

そこまでして隠したいか、本当にそんな書類を紛失してしまうぐらい

ずさんな管理だと言ってるも同然ですからね(^_^;)


正直な話、構造図を素人が見たところで何が分かるというわけでもありません。

しかし、これを快く出してくれるところと、何だかんだと理由をつけてしぶるところとでは、

どちらの姿勢を信用できるかといえば考えるまでもないと思います。

極端にしぶる、出さない、こういう業者さんは外してしまった方が無難でしょう。

建売住宅といえば、完成した物件を見て買えるというのが大きなポイントですが、

建売住宅を買う人は、比較対象の中心は他社の建売住宅となっている場合がほとんどでしょう。

そして、同じような立地・広さで、特に建物に特徴的な工法やシステムを採用していない限り、

大抵の価格はほぼ横並びです。

ですが、そこでたまたま価格が安い物件が出てきたら?

『同じグレードで安いんならこっちがいい』と、安い方を選ぶ人も少なくないのではないでしょうか。


しかし、これが落とし穴になっているケースは少なくありません。

そもそも住宅業界だって価格競争が結構あります。

その中で『ひときわ安い』のを作ろうと思うと、建築の際どこかでコストを削るしかないのです。

つまり、他の建売と見た目のグレードは同じかもしれないけど、

壁一枚はがして見てみたら、安い分安普請に作られている、

という可能性が大いにあることを理解しておいた方がいいでしょう。


もちろん、たとえば大手メーカーと地元の小さな工務店など、

事業規模そのものが大きく違う業者なら、ある程度の価格差はありえます。

ちなみにこの場合は、後者の方が安いのが普通です。

これは、大手メーカーというブランド(?)としての価値、そして下請けの有無、

建材の選択に自由がきくかどうか(大手メーカーは建材の仕入先が指定されている、

というところがほとんどです)、などですね。

よい物件を、わざわざ安く儲けが少ない状態で売ろうとする奇特な業者は、

そうザラにあるものではありません。

『安く買えそうだー』と、手放しで喜ぶ前に、まずなぜ安いのか、理由を考えるようにしましょう。

これは住宅に限らず、必ず理由はあるはずですので。


『たまたま土地が掘り出し物で安く手に入ったんで、その分安くなってるんですよ』

なーんて口車に簡単に乗せられてはいけません。(でもそういう可能性もゼロではないですが・・・)

本当にお買い得に土地を手に入れるのはプロでも至難のワザですからね(^_^;)