建売住宅といえば、完成した物件を見て買えるというのが大きなポイントですが、

建売住宅を買う人は、比較対象の中心は他社の建売住宅となっている場合がほとんどでしょう。

そして、同じような立地・広さで、特に建物に特徴的な工法やシステムを採用していない限り、

大抵の価格はほぼ横並びです。

ですが、そこでたまたま価格が安い物件が出てきたら?

『同じグレードで安いんならこっちがいい』と、安い方を選ぶ人も少なくないのではないでしょうか。


しかし、これが落とし穴になっているケースは少なくありません。

そもそも住宅業界だって価格競争が結構あります。

その中で『ひときわ安い』のを作ろうと思うと、建築の際どこかでコストを削るしかないのです。

つまり、他の建売と見た目のグレードは同じかもしれないけど、

壁一枚はがして見てみたら、安い分安普請に作られている、

という可能性が大いにあることを理解しておいた方がいいでしょう。


もちろん、たとえば大手メーカーと地元の小さな工務店など、

事業規模そのものが大きく違う業者なら、ある程度の価格差はありえます。

ちなみにこの場合は、後者の方が安いのが普通です。

これは、大手メーカーというブランド(?)としての価値、そして下請けの有無、

建材の選択に自由がきくかどうか(大手メーカーは建材の仕入先が指定されている、

というところがほとんどです)、などですね。

よい物件を、わざわざ安く儲けが少ない状態で売ろうとする奇特な業者は、

そうザラにあるものではありません。

『安く買えそうだー』と、手放しで喜ぶ前に、まずなぜ安いのか、理由を考えるようにしましょう。

これは住宅に限らず、必ず理由はあるはずですので。


『たまたま土地が掘り出し物で安く手に入ったんで、その分安くなってるんですよ』

なーんて口車に簡単に乗せられてはいけません。(でもそういう可能性もゼロではないですが・・・)

本当にお買い得に土地を手に入れるのはプロでも至難のワザですからね(^_^;)