一目惚れについて
昔は、一目惚れされることはあっても、自分が誰かに一目惚れをしたことはないと思っていました。けれど振り返ってみると、実際は違っていたようです。自分の場合、時間をかけて好きになったように見えても、最初の段階で何かを感じ取っていたのでしょう。後から深い関係になった人を思い返すと、ほとんどの場合、出会った瞬間から強い印象がありました。ファーストインプレッションは不思議と忘れず、長い年月が経っても記憶の中に残り続けています。わたしは子どもの頃から、自分と同じ空気を持つ人や、どこかバックグラウンドの近い人を見分ける感覚が人より強かったように思います。当時やけに気が合った親友や友人は、それぞれ出会った場所がまったく違うにもかかわらず、親同士の実家が近所だったということもありました。世代や国が違っていても、不思議と仲良くなる人は最初からわかります。そして、その感覚は相手も同じらしいです。もちろん、人間関係は努力によって深めることができるでしょう。しかし、それだけでは説明できない縁も確かに存在すると実感しています。良縁なのか悪縁なのかも、わたしは比較的早い段階でわかることがあります。理屈では説明できなくても、その後の展開を振り返ると、最初に抱いた感覚が当たっていたと思うことが少なくありません。一目惚れというと外見に対する強い恋愛感情を想像する人もいますが、わたしの場合は少し違います。その人の奥にある何かを瞬間的に認識し、「この人は自分の人生に関わる人だ」と感じる感覚に近いのかもしれません。人との縁には、努力や綺麗事だけでは片付けられないものがあるのだと思います。最初の出会いで感じる不思議な感覚も、そのひとつなのかもしれません。