自分の感覚を信じたとき、縁は自然につながっていく
歴史を振り返ると、占いや婚活のように人生の答えを求める仕組みが発展した背景には、人々が貧しさや不安、混乱を抱える時代があったのではないかと思います。また、自分自身が多くの苦労をした人ほど、その経験を他人にも投影したくなるのかもしれません。しかし、そうしたものの中には、その人らしい人生を支える助言というよりも、押しつけや決めつけが中心になっているものも少なくありません。傍から見ていると、それらは、自分で決めるという感覚を手放してしまうという点では、似たものに見えることがあります。一方で、ある程度の豊かさや余裕が生まれると、人は「自分はどんな人間でありたいのか」「どんな生き方を大切にしたいのか」といった、自らの在り方を探求するようになるのかもしれません。本来、人との縁や出会いもまた、答えを探し続けた先にあるというより、自分の在り方を見つめる中で自然に育まれていくものではないでしょうか。現代では、人間関係や出会いは努力によって手に入れるものだと考える人が増えています。そのため、「ただ自分らしさを取り戻すだけで、素敵な縁や出会いにつながることがある」という話は、なかなか通じにくくなっているように感じます。けれども、本来の自分であることを大切にし、自分の感覚を信頼して生きることは、良い人間関係や出会いにつながる大切な要素です。それは、現代人がいつの間にか忘れてしまったことの一つなのかもしれません。