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マシュレポ(@ω@)y-゚゚゚

このブログは
ゲームや漫画の紹介又は語ったり、時には実験したりラクガキしたりと…

様は何でもあり
それでもよければ是非
覗いてやって下さいませ

第一章






上を見上げると空があった


 下にあるはコンクリート製のビルを囲う縦横無尽に溢れる人混みの山だ


 日常とは、こういう事を述べるだろう 


ある者は仕事へ、ある者は買い物へ趣き
またある者は目的無くとも本能のまま足を運ぶ 


 考えはバラバラだが、各々が同じ行動を毎日ひたすらに繰り返す点では共通してる


自覚あるかどうか別として、社会という世界を生きる上で人は己を 歯車 と例えるらしい


世界の一部として人は世を回してるのだと、誰もが口にする一方、それなりの見返りを前提に成り立ってる


名誉 金 愛 心根にあるであろう欲望ともいう夢にまで見た願いが為、人はそれぞれの道に赴く 


 それはバンカーと呼ばれる者達と然程
変わらぬのでは無かろうか? 


 金貨と呼ばれし金色の塊を求めた先にある願いが為、戦いの場へと赴く。そこに 力 の有無を除けば本質に差は無い筈 


何時しかソレを忘れ、ソレが当たり前になった時、同じ事を繰り返す日常の心地よさを永遠に続く 平和

と受け取っていた事だろう


只、当たり前と思っていた事が当たり前で無くなるとその瞬間、人はどうなる?


生命に寿命がある様に、始まりに終わりがあるのは物事全ての宿命ではないか? 


 人々はきっと想像していなかっただろう、ずっと続くと思われた日常というループに終わりを‥喪失の時を‥


ソレは空中より無数の漆黒が飛来した時より始まった


 カラス?人混みの中、1人の男が不思議そうにカメラを向けると、小さな影がレンズに収まり切れない程に巨大化したと感慨に浸る間もなく爆音と共に男の身体を空中へ吹き飛ばした


何が起きたのだろう?
気にも止めず当たり前に歩いていた民衆達は耳をつんざかんばりの音に視界を映すと目のまえの光景に信じられないと言わんばりに顔面が蒼白させる


コレがTVのドッキリと看板が出れば
どれだけ胸を撫で下ろした事だろうか 


 しかし無造作に地面へ叩きつけられ
ピクリとも動かない男の姿は手の混んだ芝居等ではなく現実の物と思い知らされる


 そう、終わりはいつも突然にして来る
周囲にとって見ず知らずの筈の男が轟音と共に呆気ない形で人生にピリオドが打たれたのだから

終わりは始まりを意味する様に終生続くと思われた人々の日常は‥世界の終わりは名も知れない1人の男の死より始まった。


荒れ狂うばかりに広がる爆音、空を切る様に横切る煙が先にあるビルに当たると構成していた一部が鉄の塊となって地へと降り注ぐ

パニックに陥った人々が我れ先に方角バラバラに逃げ惑う。そんな人々を嘲笑う様に突如、一台のタンクローリーが宙に浮かぶとその真下から一体の巨体が姿を表した


「弱者共ォ!逃げられるもんなら逃げてみろぉ!」


 言葉と共に作業アームの様な巨大な右腕でタンクローリーをひっくり返すと同時に轟音が広がり地も揺れる


 逃げ惑っていた人々が硬直している

恐怖の余りだ、歪んだその表情が物語る 


 しかし、恐怖の対象はそれだけではなかった 

目の前の大男を象徴する作業アームの状の右腕に
丸型の円環にバツ字のマークが刻まれている


力なき人々を恐怖させるに充分な証だった 

「バ‥バンカーだ」

その大男は自らをプロテインと名乗ると同時に
取り巻きらしき暴漢達を率い群衆に襲い掛かろうとしている


最早、見ていられなかった
「辞めろぉッ!」


叫びと共にもう1つ小さな影が
飛び出すとプロテインと名乗った大男がキリモミ状に吹き飛びその巨漢をビルの壁面へと叩きつけられた


 取り巻き達の顔が襲いかかろうとした人々と重なる様にその顔面が蒼白させる 


 一体何が?と全員が視線を向ける先に
先程までの巨体とはまるで正反対の小さな姿に
衝撃が走る。1人の少年だった


頭に赤いヘルメットを、背中には身の丈程のある木製のハンマーを担いでいる以外、年端もいかない子供である 。


 そんな暴漢達を束ねる巨体のバンカーが1人の子供に倒された事実に取り巻き達がうろたえる側へと回る事になるとは思いもしなかった事だろう 


 しかし状況は一変する
風車の要領に回る円盤型の何かがビルのガラス窓を切り刻みながら少年に近付いてくる


「キャッハハァッ!ガキ1人にヤラれるなんざ
情っさけねえ!」 


 その中から表るは蟷螂の様な出で立ちをした
異様な仮面の男だった


手にはその奇っ怪な風貌に相応しい
鋭利な鎌状の武器を手に少年の首に振り下ろそうとしていた


「アイスフロストォ!」


 鎌が少年の首にあと1センチで触れる直前
男の目の前に煙が生じた

いや厳密には煙ではない、冷気だ
ドライアイスを一気にばら撒いた様に超低温の煙が仮面の男を包むとその身体を氷の塊へと変える

「さっ‥寒‥ィ‥どう‥な‥って‥やが」


 状況が理解出来ない仮面の男の背後に影が見える 


「卑劣な手しか使えないお前に相応しいだろう」


 背後にはもう1人の仮面を被った青年が居た
前面で氷漬けとなっていく男と同様その身体から発する冷気から誰の仕業か言うまでもなかった


 「安心しろ氷は直ぐに溶ける 彼の拳でな」


青年の言葉と共に氷像となる男は恐怖した事だろう‥

少年の拳が炎を灯すとそのまま炎に包まれた
鉄拳を叩き込んだ

氷は蒸発したと同時に蟷螂の風貌をした男もビルの壁に叩きつけられた


「ば‥ばかな、このキュリ様が小僧ごときに‥」 


 一体何が現実だろう? 言葉はなくとも
周囲の表情及び状況が心境の全てを物語る


只、人々を恐怖させた暴君達を倒したのも又、バンカーと呼ばれる者であったのは少年と青年2人それぞれに記されてる円環にバツ字型が記されたシンボルが物語っていた 


 「ここは危ない、直ぐに避難するんだ!」

青年は片手を掲げ、人々にそう指示をすると 

皆、一斉に逃げ出す


「遅くなってすまなかった、コロッケ」 

 「ううん!シャーベットが来てくれたから 百人力だもん!」


 青年の謝罪に、少年は明るく答える 

そう、彼の楽観的といえるプラス思考は以前会った時と何一つ変わっていない


そう、彼は伝説と名高きバンカー、バーグの息子
コロッケだ、幼き日より父親よりその身に叩き込まれた戦闘技術と父親との死別という過酷な経験を糧に様々な死闘を通じ、遂には父親を生き返らせるという願いを達成したのだった


そして自身はそのバーグの友にしてライバルたる
ジェラートを父に持つシャーベットは、成長したバーグの息子であるコロッケと出会い、しばらく旅を共にした間柄であったが、未だに決闘で決着が着いた事はないのは、父ジェラートとバーグと共通していた。


コロッケと一度、別れてからも単身で旅を続け
相応の経験を積み、以前より遥かに力を増したコロッケに劣らないと自負しているが、本来ならばこの再会を機に互いの力を確かめ合う事も希望していたのだが何分、そう言ってはいられない


「悪いが、まだ終わらせてくれなさそうだ」


 皮肉を述べるシャーベットが指す方角には無数の影が見える。烏の大群を思わせるソレは最初にこの街に砲撃してきた張本人達だ


嘲笑うかの様に空中を浮遊していた影達は機動を
変えるとコチラへと急接近し向かってくる 


 様子見の必要が無いと断したのだろう、取り巻きを率いていたプロテインとキュリを倒した事で彼等にとって手間が省けたも同然だった


敵の数が減ったなら残った我々を始末するのも
造作は無い‥そう言いたげに影はその姿を現した。


 近くから見た黒き翼は烏の物ではなかった
どちらかというと虫にも見えるが、まるで腐敗した汚物に群がる蠅を思わせるフルフェイス型のヘルメットを被った異様な集団だった


しかしシャーベットは彼等を知っている
噂には聞いた事がある。金貨を集めしバンカー以外にも法外な金と引き換えにバンカーを狩る事を生業とする賞金稼ぎが居ると


先程、倒したキュリという男もその類だ 

混乱に乗じ懸賞が掛けられるバンカー達を葬る彼等から言わせれば今起こってるこの自体は一種のゲーム感覚の様な物だ


そして今、目の前に居るは黒ずくめの防護服
背面より突き出る昆虫を思わせる羽にヘルメット
正に死骸に群がる蝿である。


蝿達はシャーベットとコロッケ2人を囲う様に集まるとその中心に唯一、ヘルメットから目元部分の素顔を覗かせる男がリーダー格であると物語った


「我等の神聖な狩りを邪魔をするのは貴様等か?」


 「狩りだって?街を滅茶苦茶にして
何言ってるんだ!」


 男の問いにコロッケは怒りを滲ませて返す

しかし周りは笑い袋の様にコロッケをあざけ笑うと

リーダー格は続ける


「意味のある破壊だ!街が混乱に陥れば
陥る程、それだけバンカー共を炙り出せる!要は
狩り尽くした分の報酬と共に我等の名声も広まる」


酒に酔う様に語る者達に対しコロッケは今にも殴り掛からん勢いで拳を握りしめる一方で、冷静に口を開くは静観を破ったシャーベットだった


「お前達が“フライA・B”なのは知ってる、だが名誉を重んじる噂が事実ならば流儀に反していないか
?」


彼等が何者かシャーベットは知っていた、
傭兵集団フライA・B。 


彼等は金と引き換えに依頼を請け負う他の賞金稼ぎと異なり、彼等なりの流儀にのっとり強者から弱きを守る一部の民衆達から英雄視され今回の戦いも本来は国家権力に雇われた対バンカー部隊であり本来はコチラ側の味方の筈だった


しかし彼等が愛用する銃撃の向かった先は何の罪もない一般市民だった、その光景を目に焼き付けている。


彼等の顔を覆いしフルフェイスの造形がそうである様に彼等のグロテスクな心境に戸惑いの動きは一切なかった 


 「時代が変わったのだよ!我らと縁を切りたがる愚か者共より厚い信頼と報酬を先払いしてくれるクライアントがいるんでね」


部隊をまとめるリーダー格の‥隊長格と呼ぶべきであろう男の言葉が全て悟った

彼等も欲望という匂いに釣られた
正真正銘の蝿であった 

それは匂いだけでに留まらず殺気を察知した様に向こうも構えを取る


「そしてお前達も礎だ」

その言葉と共に取るであろう行動を予測し
事前に備えるシャーベットの意図に反して
大群達はバラバラに散開する


「逃げるのか!」

 「逃げるだと?取るに足らぬ弱者達を守るお前達の

愚かさを否が応にも気付かせてあげるのだよ!」


コロッケの叫びにフライはそう答えると

 街の空中から四方八方へと散るや否や両腕のガントレットに内蔵されたミサイルでビルをや街を破壊して回る


マズイ状況だ、今勃発してるバンカー同士の争いから一般人を守る事を知っての上で、彼等は力無き者達に標的を変えると、悪戯に被害を拡大しようとしている


「奴らを追うぞ、コロッケ!」


 氷で出来た円盤を生成するとシャーベットはコロッケと共に円盤に飛び移りフライ達を追っていく






炎がある


 積み木の様に掻き集めた木片を糧にし
小さく燃え上がる火が暗闇を照らす 


 灯火が消えれば闇が光を飲み込むだろう 


 ソレは闇だけとは限らない
太陽が反転した月下の世界において気温も逆転し暗闇に晒す者から温もりを奪いその身を凍らせる 


 光の象徴が炎ならば
対である氷を象徴とするのは闇だろうか?


 頭に懐かしき顔が浮かんだ 

炎の様に熱くたぎらせた心の持ち主、友の顔を

ふと視界に映る焚き火に不思議な感傷を覚える


 光はいつ消えてもおかしくないのに

この旅を初めて、どれ位の時が流れたろうか? 


夜を迎える度、この手の作業に随分と手慣れた物だ


焚き火が辺りを灯す間に意識は安息の眠りに着いた事だろう


只、最近になって眠りに付く事が以前より出来なくなった 


 この温かみある焚き火とは似ても似つかない
破壊の炎が焦土となって世界を包み込もうとしている


その後は何も残らない絶対冷温の闇が支配する死の世界が訪れる事は確信出来た 


 ソレは即ち、私自身が抱える問題にも重なった

 そう‥私に残された時間は少ない
今にも消えんとする小さく灯し続ける炎の様に


 炎の勢いが戻った

何者かの気配を感じる

彼か?
いや彼とは比べ物にならない


 温かみのある筈の焚き火の炎が周囲を焼き尽かさんばりの勢いに身構えると同時に懐かしさすら込み上げる。


 足音は国一刻、時を刻む様に近付く

私は思わず声に出し笑みさえ浮かべた


「ここで会うは久しく顔を合わす彼だと思っていたがまさか、貴方から来るとは‥」


足音が止んだ。不思議と恐怖は無かった


小学館公式HP「週刊コロコロ」より連載していたコロッケ!続編「ブラックレーベル」が最新号更新を持って最終回を迎え、翌月に単行本最終巻10巻が発売(書店及び電子書籍も有り)により長年に渡りコロコロ誌を支えたコロッケ!の物語は再度完結を迎える。






 以前、各話更新毎の感想をブログに上げていましたが、職場の転職やら転職先に馴染めず、結局再度転職を繰り返しようやく今の現場に落ち着ける環境になるまで、まともな精神じゃない


正に“ブラック”な状態というスプランキーでいうとこのホラーモード状態でした故に長らく更新を怠っていました(け…決して飽きたとかじゃないかんね!)。


更新を怠れど‥


推し大福が性転換していたり、DBでいうとこのマキシマムフュージョンがあったり、真のラスボスが実はプー太郎だった件等々


色んな意味で衝撃的展開のある最新話を週刊コロコロHPにて更新される度に目を通してましたヨ(他に目を通すは‥スパイダーマン×ウルトラマンのコラボ漫画)。


そんな単行本最終巻発売から早一週間以上、経過してる最中、その結末に至るまでの感想・考察※等をふまえおおまかに挙げていきたい企画‥


 ※若干のネタバレ及び偏見を踏まえて


さよならそしてありがとう!

コロコロ二大巨頭の一角

「コロッケ!」永遠に




あっ因みにでんじ〜はまだまだ続くヨ


ここから感想を駄々語りしていきますと‥


・悲報 前作ラスボスが“500年ニート”に


本作ラスボス候補だったシャトブリことシャトーブリアン※の背後には実は真のラスボスが控えていた展開はGBA版「2」以来のサプライズ※があった件。

※そういえば、2のオリキャラ勢も扉絵飾ってたのエモかったなぁゲーム版やってない人からすると、この上更なる敵が現れるのかと誤解しそうだけど


理屈としては前作と本作との間に位置する「バンカー大戦」(私命名)にてコロッケが世界を救う為にバンキングに願ったバンカー・金貨消滅の願い


以降、実は前作の最終回でコロッケが慈悲で 叶えていた”もう一つの願い”も思わぬ所で布石になっていた 希望 愛 友情 という他会社からのキャッチコピーが皮肉な形で機能するのが事の発端だった。


詳細について省くと、逆に良く堪えた方だとは思うよ‥只、他の面々がそれぞれの道を歩む中、一人だけマイホームに引き篭もるなんて‥ニートじゃねぇか‥(世界がどうだとか言う前にハロワ行くべきかと)。


そんな寅さん的生き方すらもあった筈だがニートから更に拗れ無敵の人と化した長男に振り回されたのが未来世界で起こった真相に対する一言‥





・アニオリ御三家含めて全員集合だよ展開はまさにいいとも最終回


最終回だけあって、これまで本編に絡む機会の無かった懐かしの前作キャラからトリビア的なキャラまで、更にはなんとアニオリ御三家までも総出演という昔のお昼の冠を飾ってたバラエティの如く全員参戦展開。


一応、あの3人のスリーショット自体は、扉絵で既に描かれていたものの、本編で絡むのは何気に初で

作者の樫本先生ご本人であるカッシーやおはスタ当時の鉄拳さんも居たり、 何気に前作で消し飛ばされた筈のゴマすり単眼ロボ🍕までしれっと居たのは流石に生える物がありましたが🌾


唯一、台詞があったアニオリ三勢にしてヒロイン枠であったドロップのくだり等は、前作の「第一話」とモッツァレラとのやりとりを思い出させるアニメ版見ていた人の記憶を刺激させるオマージュがありました。


只、アニメ版・ゲーム版含め、読者層によってバラツキのある関係上、それぞれの世界観はパラレルワールドに位置すると思われるので、その辺りの整合性についてあまり触れない様、一応アニメ版を思わせる絡みであるが、初対面を思わせる様にも配慮されている。


ドロップのバンク、キャンディ🐊のみならず
シャーベットのバンク🐧も登場していましたが
何故かウインナーだけ全体像映されず仕舞いで終わってたりと何処か不遇感も(ビジュアルがえちぃキャラだから生足NGという事かしら?)


・結末「オールリセット」



ここから深刻的⚠️ネタバレ且つ⚠️物議を呼ぶであろう
結末部分について話させて頂きますが‥
要するに、昔のセーラームーンやジョジョ第6部とも共通するある、ここまで物語追ってきた読者にとって衝撃的“どんでん返し展開”が待ち受けていた件。


テーマとしては
コロッケ自身が世界を救うべき行おうとした
ある 選択 が一周廻って哀しい結論に行き着く‥
要するに”自己犠牲”こそ取るべく手段に‥


前作の決戦後に良かれと思い下した“願い”の件に
ついてケジメをつける為ラスボスと心中する道を選ぶ


要は全ての責任を背負い、独り精算を図る
コロッケの姿に、絆で繋がってきた仲間達の目からどう映るかによってもう一つの結末が下される。



要は、これまでの歴史を白紙に戻し全員あるべき
時間軸に還り、新たな歴史が始まるという物 。


結末の是非については、後日ネットでまとめられた某動画サイト辺りで物議が起こっていますが、‥個人的な感想として
「あっそういう結論なんだぁ」と読み終わり後の感想。


終わったといえばあっ終わったんだなぁと同時に
ポカーーーん感も😅無きに有らずの


エヴァでいうとこのシン劇場版と旧劇場版の間に位置するポカーン😦具合と表現させて頂きマス。



ここからネタバレ有り気で身勝手な考察も交え 感想をダラダラと語らせて頂きやす(ここまでネタバレ控えてたんだからもういいよね兄貴)。


金貨と願い事によるシステムは結局の所何だったのか?


コロッケ世界のルール「金貨を貯金箱に一杯貯めた者が願いを一つ叶えられる」に従い、バンカー達による金貨を巡りし戦いが繰り広げられている。


そもそも 金貨 の概念がいつ生まれ、誰が作り
その概念を定めたのか‥前作及び本作でも終始その真実が描かれる事はなかった。


本作の中心に描かれるメインテーマは
「コロッケ含め現世に蘇った歴史上の偉人達同士に
よる戦い」と同時に「誰が何の為に蘇らせたか?」が当初から貼られた伏線は、最終的に強引ながらも回収はされている。


しかし折角、続編物としてこれ以上続け様が無い結末に設定したからには、金貨と願いによるメカニズムやそれ等を作りし神々との絡みに発展したらインフレ要素あれど更なる求心力として機能していた方だとは思います(ラスボス‥そもそもニートから転じた無敵の人だし)。

歴史改変について


本作の回想でコロッケが願った全てのバンカーの消滅と対象的に、最終回では仲間達が「全員を幸せにして」と願った事により、これまでの歴史がオールリセットされパラレルワールドとなる何処ぞのストーンオーシャン的な結末に行き着く。


リセットの影響でこれまでの人物達には本作及び前作までの記憶は無い、文字通り何もかもがリセットされた。

但し願いの影響によりそれぞれの人物達の運命が
本来の歴史とは異なる物に修正されている。

主な歴史の修正点について以下解説。

・本来の歴史では辺境の地で封印されてる筈のビシソワーズ兄妹達が活動。リセット後の世界ではまだ出逢う筈の無かった幼いレモネードとも接触。


解説 状況見る限り、ビシソワーズ兄妹封印後の保険として赤ちゃん状態で派遣されたのがレモネードだったが、ここでビシソワーズ兄妹が平然と歩いてるって事は、バーグやタロとも接触してないって事になる。取り敢えず長男の描写見る限り他の登場人物と違ってリセット前の記憶を保持してる可能性も。

・本来の歴史では天来孤独だった筈のレモネードに居る筈の無い育ての親が居る。

解説 本作一巻登場の病弱だった娘を持つ父親のセリフと酷似しており、一巻の追加エピソードでレモネードと出会った娘とのやりとりから、あの親子の先祖ないし前世と出会えた事により、本来の歴史よりまともな青年に成長する事を示唆しているのだろうか?只、育ての親も既にお婆ちゃん的高齢だったので、独りになった途端ある程度の不良にはなる可能性も(それでも本編時よりは分別ありそうな)。

・本来の歴史では黒マントに扮したアンチョビに
殺害される筈のバーグだが、そこで居るはずの無いウスターの割り込みにより黒マントは撤退。バーグは生き延びる。

解説 まさか出会うのが当分先である筈のウスターが現れるとは‥そういえばゲーム版一作目でバーグをウスターが生き帰らせるENDもあったので、ライバルであるリゾットよりも終生の相棒は彼って事かしら?

只、この時間軸の時点でウスターの身長が前作本編と同じに設定してあるって事は、コロッケが成長する頃にはどんだけ見繕っても三十路超えてたって事?!
(まぁ元々アニメ版におけるウスターの生い立ちが一定していないジョーカー的要素は付いてたけど

・生き延びたバーグ、幼き息子コロッケとメンチを連れ引き続き旅に出る。

解説 死の運命は回避されたのだから、この後にアニメオリ御三家の1人シャーベット親子とコロッケが対面してお互いに競う良きライバル関係になる事を想像すると両者にとって良き結末なのは間違いないが、結局バーグの願いが何だったのか明かされず仕舞いなのが前作から残された謎だが一応本作の描写上、前作で息子がしようとしていた様に死んだ妻を生き返らせて物心付く前の息子に対面させたかったからと解釈。

以上が、コロッケ!ブラックレーベルにおける
歴史改変のまとめ‥

せめて改変前では哀しい末路を辿った彼等も出してあげて!(キャベツと出会って四獣士を抜けたピロシキとか)

結末について



歴史改変で全員がハッピーエンドを迎える系の結末は数あれど、全体的
にモヤモヤが残るは仕方がないとも言える。

それは恐らく、前作から続編たる本作の連載が
スタートするまでの時間経過がある手前、当時の
読者の年来層上がった関係上、時代も環境も複雑に変化
してる事を前提として

リバイバルではない続編物が支持される理由として
読者と同じく環境が変わったキャラクター達と重ねる事で、同じく歳を取った者同士でシンパシーを覚える要素にこそあるが


どんな作品でも時間を積み重ねた作品程、最後の方でずっこけてしまうとそれまでの作品内評価が一気に悪くなる傾向があり、今回の様なリセットENDは前述した自分達の環境と照らし合わして追ってきた読者目線的に「何だよ、どうしようも無くなったら時間を巻き戻して解決で良いのか?」と受け取られかねないのが最大のネックといえる。


そもそも未来世界では独りのニートが生みし
裸の王様に振り回されながらも、生きていたピンチョス含めた未来世界で生きてた人々は歴史改変によりもれなく消滅してる事に‥

バンカーであるあんた等的によかったね。他の人にとってどうだか知らんけど

実は異なる幸せの定義


咄嗟の判断とはいえ 全員を幸せに という
願いは一見聴こえは良いが、解決法としては些か疑問に残る。

例えば誰かと助け合う幸せがあるとすれば
相対的に誰かを蹴落としてでも自分独りの幸せを
願う

イカゲーム的ジレンマ構造は金貨が未だ現存してる時点で明白であり、例えいくら歴史を改変しようとも、上記の根本が解決されない限り悲劇は一周廻ってまた訪れる“歴史の修正力”により、根本的には解決していない見方もある。

力持つ存在たるバンカーと、力持たざるの一般人とは考え方に大きく差異があり、後者にとっての幸せとは争いの種でしかないバンカーが消えた世界線という見も蓋も無い溝があるので、黒幕の理屈がどうであれ人々にとってはエライ迷惑な話ともいえる(まぁ居なくなったら居なくなったで人間同士で数百年にも渡り争う歴史の並行運転ので、大概である)。

結局の所、経緯は異なれど終末戦争である“バンカー大戦”は
遅かれ早かれ勃発し同じ歴史を繰り返す事になる可能性を残す不吉さも


そもそも、金貨を作った”神々的概念”が存在してるとすれば、この結末は果たしてどう映るか?

アニメ版では宇宙の法則を乱す様な願い※について
「歴史が滅茶苦茶になるから」と断る場面もあったバンキング。今回の結末を踏まえると矛盾が生じる事になるが、まあ時間の無い咄嗟の判断だったし、そもそもアニメ版のストーリーは原作と大きく異なるしパラレルかので原作者が定めた設定にどこまで近いか定かではないが

※現代では大人だが、過去から現代に飛ばされてきた
とある少年を現代に留まらせる様な願い。


そんな更なる後日談として、平行世界より神々が召喚したサイコロコロッケと戦うスパイダーバース的な展開を妄想してみました。

ブラックレーベル真の結末とは?



どう終わるべきだったか問われると
現実のメタ的、理念でもある“金貨と願い”によるこれまでとこれからも起こる 理 に決着を着けなければならず


その為にバンキングに願うべき完璧な答えこと 

パーフェクトアンサー”は実は2つしか無いんじゃないか?



まず一つは「金貨の消滅」。
コロッケ!世界における金貨を巡り繰り返されてきたバンカーの歴史において、コロッケが苦渋の決断
「バンカーと金貨」の消滅を願ったが、真に手放すべきなのは実は後者で、もう願い事を叶えられなくはなるが真なる願いを成就させる為には、バンカー達が執着してきた金貨を世界より切り離すしかないのでは?という見方。


もう一つ「バンキングの解放」。


これまで可能な限り願いを叶えてきたバンキングだが、只願いを叶えるだけでなく彼なりに計らいもオプションも付け足す等、情で動く面も見られた。


そんな基本、目標金額が貯まるのを待つ存在であるバンキングに願いがもしあるとするならば、思い出すのはゲーム版二作目登場の対となるバン女王。


彼女曰く、バンクの神は金貨を集めし者の願いは叶えど自身で願いを叶える事は出来ないとの事で、宿主となる存在を利用して自由を得ようとした節があった。


その事を踏まえると、バンキングにお世話になった
コロッケ達に出来る事があるとするならば バンキングの解放を願う以外無いのではないか説。

‥というのも、コロッケ!のテーマは友情物も含まれるので、生きとし生けるもの全員の幸せを真に成就させる為に、一番開放させなければいけない存在は何かと言うとバンキングであり、彼を自由にする事にこそがバンカー大戦ループを断ち切る鍵になるのではないか?という


アラジンにおけるランプ🪔の魔人ジーニー的なビジュアルを持つバンキングを見て勝手に考察した件。


まとめ

さて、そんな2018年よりコロコロアニキ誌より
リバイバルされ週刊コロコロHP移行後2025年5月と約7年に渡り連載されたブラックレーベルの物語は、当時のアメ友さんの記事紹介で知って、話追ってからは童心に還りながらも掲載誌が休刊しても尚、移行後のHPを覗き見する程、再燃するきっかけはなった方。

只、連載当時の全盛期とリバイバル後と比較すると
やはりメディア展開に恵まれなかった点で現に前作をまとめた新装版「ピザの斜塔編」・「ビシソワーズパーティ編」が未収録のままなのが大きく惜しまられる。

世が世ならアニメ化ないしゲーム化による世界観の広がりは期待されたが、新規層ファンが会得しにくいコア層にしか支持されない現状だと失敗のリスクが大きく、可能性に恵まれなかった点は本作に限らず、アニメ化歴のある原作物リバイバルの宿命である事が改めて証明してしまった事に尽きる。

それでも可能性ある限り、当時のTV媒体は無理であれど、サブスク辺りで映像化を期待したくなるので、もし実現化すれば完結済みの原作を追いつつ、また違った方向性で完結してほしいのが本音ではある。

結論

AND YET HE COMPLAINED
それでもちっともおさまらぬ
THAT HIS BELLY WAS NOT FULL
あいつのおなかはむじんぞう