訓え | Walking in the Air

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ファンタジーPBCサイト「鉱山都市フランネール」の登録PC、ニコルの活動日記です。



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生きるという事は、勉強することだと思う。


善かった事も、悪かった事も、日常にある全てのことは経験として蓄積される。勉強になる。


忘れないようにしよう。教えられたことの全て。学んだことの全て。


―――例え、それをあたしに齎したのが吸血鬼だったとしても。



卑賤の皇帝ランプルール。

彼を見かけて、その後を追った。彼に預けたままだった剣を奪い返し、そして彼の命を奪う為に。

体調は万全。きっと今回は狩れるはず。

彼の紡ぐ言葉に耳を塞ぎ、彼への憎悪と一族の義務だけを意識して、あたしは彼に挑んだ。


けれど。

彼には、最初からあたしと闘う気などなかったんだ。

彼は未熟なあたしに、吸血鬼と闘う為の心構えを訓えてくれた。

理想論じゃ片付けられない、人と吸血鬼のどうしようもない溝の存在を訓えてくれた。

その訓えが、彼の中にあるどんな意図の許で行われたのかは……あたしには分からなかったけど。


彼は、子供の笑顔を見て人が殺せなくなったと言った。

彼は、愛した者を狩った人の側には立てないと言った。


それを聞いたら、あたしも彼が殺せなくなった。

彼の片腕を砕き、その首に剣を突きたてたけれど。


その晩のあたしの闘いは、それで終わった。いや―――今後もあたしはきっと、彼の心臓や首筋に
剣を突きたてることはないだろう。


でも、それで縁が切れるわけじゃない。

これからも、あたしは彼を追いかける。


―――彼が。皇帝が、あたしに追ってこいと言ったから。



遭遇者:ランプルール