だいたいの子が5年の終わりまでに20面体サイコロ3つで暗算できるようになるが、これをもう1個増やして4つにすると、一段上のアタマの使い方が必要になる。ここには明らかになんらかの「階梯」がある。
以下の数値を暗算で求めよ。
11×11×11×11=121×121=(120+1)(120+1)=14400+240+1=14641
これはパスカルの3角形だ。
12×12×12×12はどうかと言えば、通常144の二乗を求めたくない。もしやると、
=144×144=(145−1)(145−1)=15×14×100+25―290+1=20736
と求められるが、もっと楽な方法はないか?
12×12×12×12=16×16×81とすると、
=20480+256=20736
と求めることもできるが、どちらが楽かはわからない
また48×48×9とすると、
=2304×9=20700+36=20736
と求められるが、これが楽かも。
素数の13×13×13×13ではどうか?
=169×169=(170−1)(170−1)=28900−340+1=28561
14×14×14×14=196×196=(200−4)(200−4)=40000―1600+16=38416
なおこれは、=(195+1)(195+1)=195×195+390+1=19×20×100+25+390+1
としても求められる。
さらに以下はどうだろうか。
15×15×15×15=225×225=23×22×100+25=50600+25=50625
16×16×16×16=32×32×64=1024×64=64000+512×3=65536
17×17×17×17=289×289=(290−1)(290―1)=84100−580+1=83521
18×18×18×18=324×324=(325−1)(325−1)=33×32×100+25―650+1=105625−650+1=104976
19×19×19×19=361×361=(360+1)(360+1)=129600+720+1=130321
おまけにこういうのはどうか。
12×14×16×18=48×1008=48384
12×14×14×17=196×204=200×200−16=39984
18×19×21×22=(400−1)(400−4)=160000―2000+4=158004
19×19×21×21=(400−1)(400−1)=160000−800+1=159201
複数の演算結果をメモリーしていなければならないので、途中でわからなくなる人が多いかもしれないが、そのことが克服されると、つまり数値を脳内で鮮明に見ることができるようになると、確実に数学的思考力がupする。