PBRの質2 ホリプロ
MBOされたホリプロのPBRは0.5程度でした。
http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr2/tdnetg3/20111028/74zcuv/140120111026031319.pdf
時価総額100億以下に対し
・現預金60億
・有価証券47億
・投資有価証券46億
・短期借入金▲13億
換金性の高い資産の合計140億
恐ろしいほど質のいいPBRです。
これに加えホリプロが抱える多数のタレントというのは、財務諸表にのってこない「資産」といえます。その価値は計りしれません。経営者がMBOしたくなるのも当然です。
ホリプロの株価が低迷したのは、業績連動配当をしてた部分も大きいのではないか。業績低迷時には株主への配当は大きく減り、目先の株主は魅力を感じなくなってしまうので。
それでも、そこそこの業績を上げ続けるであろうことは読めるので、我慢してた株主はMBOで大きく報われたことになります。
PBRの質
企業分析をする際に最も重要視している指標は何かと言われれば、最近はPBRです。これにより負けない投資がかなりできるようになりました。ただし、PBRがただ低いだけではダメなのです。
なぜならば・・・・・
PBRというのは株主資本と時価総額を比較した指標です。
株主資本というのは、簡単にいえば過去の出資金額+過去の会計上の利益の金額です。
ここで大事なのは、株主資本は資金を調達した源泉の会計上の金額にすぎないということです。
実際に今目の前に現金があるかどうかは関係ありません。これを理解していないと・・・・・利益剰余金がこんなにあるから、この会社は借金返せるよねとか、ややトンチンカンな書き込みをたまに見かけます。
調達した資金がどうなったかというと、現金が大量にあるかもしれないし、土地になってるかもしれないし、全部工場になってるかもしれない。工場になってしまっていたら、換金するのは極めて難しい。
そのため、資産項目の中身をちゃんと見て行かなければなりません。
資産項目を詳細に調べることで、PBRの質が分かってきます。
「勝手な定義では、PBRの質というのは時価総額と比較して換金性の高い資産がどれだけあるかということです。」
これは四季報だけでは絶対に出来ませんので、貸借対照表を見る必要があります。四季報にも現金および現金同等物が出てるじゃないかとなりますが、換金性の高い投資有価証券はそこに入っていませんので。。。
実際にポーラオルビスの決算短信を使って見て行き、換金性の高そうな資産を抜きだします。
http://ir.po-holdings.co.jp/ja/Library/BriefAnnouncement/IRArchiveDataDownPar/0/IRArchiveDownPar/00/PDFile/20110214.pdf
・現預金346億
・有価証券321億
・投資有価証券175億
・賃貸等不動産240億(時価は453億)
・短期借入金▲17億
合計1065億(時価だと1278億)が極めて換金性の高い資産と見てとれます。
・ちなみに株主資本は1532億
・決算発表当時の時価総額は1000億程度
PBR0.7弱ということで、それだけ見たらまぁまぁ割安かな~としか思いませんが、、PBRの質を見て行くと、時価総額以上の換金性の高い資産があることが分かります。
これはもう買うっきゃないかも、という1つのヒントになります。
PBRの質が高いということは、今後さまざまな選択肢がこの企業にはあるということ。
増配、設備投資、M&Aなどなど現金をガンガン使っても困りません。
現に、ポーラオルビスは莫大な換金性の高い資産を原資に、立て続けに海外企業のM&Aを発表しました。
オーストラリアの会社を200億で買いました。
M&Aが行われても現金が他の資産に変わるだけなのでPBR自体は変わりません。しかし、現金を使用することによりPBRの質は落ちてしまいます。これをどう評価するかはまた株主次第です。
個人的には、ポーラは中期計画を本気で達成しようとしていることが覗えて、ポジティブな評価ですね。
成長のための時間を買ったということになります。
実際に利益貢献してくるまで株価は反応しないでしょうけどね。
などなど、結局意味があるのかどうか?というPBRの質の分析ですが、このようなことを普段頭の中でやっています。個人的な実感としては大いに意味がある分析だと思います。PBRの質の分析によって自信を持って投資していたのがMBOされたホリプロでした。。。。(続く)
ヤーマン東証1部昇格決定
同時の増資発表だけが懸念でしたが、なくてよかったね。
4月の優待権利&記念配当発表までにもう1度、前回高値にトライしてくれることを望みます。