04 / 坂本龍一 | 音楽見聞録

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/04/坂本龍一
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1. Asience-fast piano
2. Yamazaki 2002
3. +33
4. Merry Christmas Mr. Lawrence
5. Rain
6. Perspective
7. Undercooled - acoustica
8. Riot in Lagos
9. Theme for Roningai-symphonic
10. Tamago 2004
11. Bibo no Aozora
12. Seven Samurai - ending theme
13. Dear Liz


  坂本龍一。おなじみ、教授ですね~。YMOはリアルタイムでもちろん曲は良く耳にしていましたし、方法論の斬新さについても評価できると思いますが、なぜか今ひとつ心に残らない・・・という印象がありました。チープすぎるシンセの音が駄目なのか?従ってレコードやCDは1枚も所持していません。


 さて、坂本龍一のこのアルバムは「癒し」或いは「ゆるみ系」というフレーズで紹介されています。教授のこれまでの有名曲やCM曲をピアノ中心でなるべく余計な音を排除して作成したアルバムの作りになっており、独特の旋律をしっかり聴かせてくれ、とてもトータルなイメージを受けます。そこでの主題が「癒し」となるのでしょう。


 ここでは坂本龍一自身のピアニストとしての腕前を云々しても仕方ない。それ以上に教授の作ったメロディの冴えが素晴らしい。脳に沁みますよ。 


 個人的には、教授らしいメロディの1(資生堂のシャンプーのCMソング)、オリジナルのメロディが際だつ構成の4(戦場のメリークリスマス)、静謐を湛える2(サントリー山崎のCMソング)、オーケストラの入り方と絶妙なミックスの9(映画、浪人街のサントラ)、競演した尺八のカウンター・メロディが素晴らしい12(黒沢明の映画をアニメ化したものをゲーム化したもの)等々が気にいっており割と良く聴くアルバムです。


 限定プレスで発売された盤にはボーナス・トラックとして「1」のオリジナル・ヴァージョンが収録されていました。アルバムの雰囲気からはちょっと外れてしまうもののこれはこれで結構良かったりします。


 坂本龍一の旋律を聴くとき、考えてしまうのがこれは「東洋」なのだろうか?ということ。何故か日本人である自分が聞いても優しげで繊細な旋律の奥にどこかエキゾチックな印象を受けるのはどうしてなのか?


 外国のミュージシャンが日本風の音楽を演奏しようとする時にどうしても踏み込めない部分、それが聞く側の日本人の違和感となる類の音楽は結構あります。

 実は坂本龍一の音楽にはそれと似た印象を受けます。日本の中から現れた音楽、というよりは日本という国を外側から見た時の視点で描かれた音楽のような気がしています。