- ザ・クイーン・イズ・デッド/スミス
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過ぎ去ってしまった今、現在から見ると、一般的には音楽的な「不毛時代」といわれがちな80年代の音楽シーン。
でもねえ、そうさっぱり言い切る事をためらう事実の一つとして、スミスがいたんだよなあ・・・
キーツやイエーツが好きな鬱屈した本心を伊達メガネで隠す詩人モリッシー。
そしてカラフルこの上ないギターを聞かせるサウンドの要であるジョニー・マー。
スミスはロックンロールじゃない。ハード・ロックでもない。なら3分ポップスかと言えば、これも素直には頷けない何かがある。ひっかかる何か。
スミスはモリッシーの歌声に寄る印象が大きいバンドだけど、私はとにかくマーの自信に満ちたギターが非常に好きである。
モリッシーの作るシニカル&ナルシスティックな詩と対比するようにジョニー・マーの作る曲は真正面から肯定的でポジティヴ。「さしずめ僕は一人テンプテーションズ」という自身の言葉にも示されるようにマーのギターは歌のバックを隙間無くカバーする。スミス時代の曲にはギターでいわゆる「間奏」を弾いたのは1、2曲だけではないだろうか。後は徹底して歌のバックを組み立てるためにギターを奏でるという独特の奏法と哲学を徹底して持っていた希有なギタリストである。
コード・カッティング・アルペジオ・・・う~む。ギターの美学がここにある!
しかしねえ・・・考えてみりゃもし82年にスミスがスタートしていなかったら90年代から隆盛を極め今に至るまで続く「ブリット・ポップ」なんて存在してないんじゃないだろうか。あの時期に新しいポップ・ミュージックを作ろうと模索してオルタナとは全く正反対のスタイルで音楽をやり、しかもリッケンバッカーを持ち出してかき鳴らしてたプレイヤーは他には誰もいなかったのではないだろうか。
前作のミート・イズ・マーダーもとてもコンセプトが優れた作品で良かったが(特にオープニング曲の疾走感はたまらん)、名曲の数や一曲一曲の持つパワーやカラフルさでいくと、やはりこのアルバムが最高傑作かな。聴く度にマーの計算されつくしたサウンドが光る。独特のオープン・コードの多用やベースの使い方なども非常に考えつくされている。
後はモリッシーの声が鼻につくかどうかで、このバンドの好みがわかれるところ。
そのほかオススメはシングル・コンピレーションの「Louder Than Bomb」とライブ盤の「Rank」
とにかくスミスはシングル曲が多く、しかもそれをアルバムには収録しない!というまるでビートルズのような手法をとっていた現代では珍しいバンド。そのシングル曲にB面含めホント名曲が目白押しなので、そこを押さえない訳にはいかない。
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