London Calling / The Clash | 音楽見聞録

音楽見聞録

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The Clash
London Calling

 「パンク」というのが実はファッションや演奏している音楽のスタイルなんかではなく、その精神性や方向性にあるんだという事を教えてくれたグループ&アルバム。


 セックス・ピストルズが最終的には作られ目論まれたバンドであった事に対し、(だが、ラストライブでのジョン・ライドンは凄かったし、マルコム以外のメンバーはそんな事はつゆ知らずだったけど・・)クラッシュは正直な衝動から生まれたバンドだと思う。
 初期の「白い暴動」などのファンには音楽的にも懐の広がったこのアルバム「ロンドン・コーリング」でバンドはパンクから離れ軟弱になったとか揶揄されたらしいが、それこそ分かってない。


 衝動で作る勢いだけの音楽ではなく更に良い曲、良いアルバムを作ろうという各メンバーの「ミュージシャン」としての意気込みと意志が伝わってくる。音楽についてもレゲエをはじめ様々なリズムを取り入れたり、メロウな曲を作ったりと工夫のあとがみられそれはバラエティに富んでいる。

 しかしその佇まいは「真剣」そのものである。これら全てがClashというフィルターを通して語られる時、それは切なく、しかし鋭い。


 後年「コンバット・ロック」で発表した「ロック・ザ・カスバ」でまたもや久々となるパンク魂を感じさせられた事を思い出す。曲はあくまでも軽いがそこで表現されている主張はまぎれもなくパンクスのそれだった。
 振り返って考えてみればミック・ジョーンズだけは「ロンドン・コーリング」の頃から「スター」を意識し始めていたのかもしれない。

 なんと言ってもこのジャケットだよね・・・ベースを叩き壊すポール・シムノンかっこよすぎ!もっともポールはこの後、「大事な楽器になんて事をしちまったんだ!」と後悔したらしい後日談がまたいかにもパンクスらしくて微笑ましい。

 ジョー・ストラマーも鬼籍に入り、本当に時間がたったんだな~としみじみ感じる。