- Camel
- Nude
- Camelは英国の純粋なカンタベリー系とは少し異なる位置にいるバンド。
- このアルバムを聴くとキャメルはやはりアンディ・ラティマー(ギター)のバンドなんだな~と思える。彼さえキーマンとして存在すれば、そこにりっぱな(?)キャメル・ワールドが展開する。このアルバムにはオリジナル・メンバーはもはや2人しかいないが作品は明らかに伸びやかで歌心のあるキャメル・サウンドになっている。
- 戦後、29年間ジャングルで過ごし帰還した日本兵Mr.Oが主人公のトータル・アルバムである。
徴兵される以前から彼は現実社会という「果てしない混乱」に取り巻かれている。送られてきた召集令状に対して、皆が言うところの「自由に生きる権利」のために忠誠を誓い戦う。自由のために人のいのちを「うばう」ことを深く心に刻みつけながら。ラスト、終戦後何十年か経過した後にジャングルで発見され文明社会に一度は帰ってきたMr.Oが社会生活を送るうちに「結局、戦争はまだ終わっていない」という認識に達し、「故郷」の南の島へ帰っていくという実話も含めた暗喩的な物語である。
- 音の方は久々のトータルなテーマを持ったレコードのためかキャメル節全開で、のびやかで美しい旋律が続く。インストパートも多い。詩だけでなく「音」でも積極的に情景を描写し物語を表現して行く方法をとっている。オペラにもどこか通じるようなこの方法論。
キャメルのアルバムではバランス・音ともに抜群に良いライブ盤の「アライブ」も捨てがたいが、トータルなコンセプトを持つ作品だとこちらを選ぶ。
なお、私は名作といわれる「スノー・グース」はスタジオ盤のテイクよりもオーケストラ・パートをよりフィーチャーした活き活きとしたライブ・ヴァージョンの方がも~う圧倒的!に好みである。
蛇足:「アライブ」の「スノーグース」のフルートはメル・コリンズと解説した本もあるがそれはウソ。あの時期はラティマーが吹いてます。
- Camel
- A Live Record
- Camel
- The Snow Goose