Heaven or Las Vegas / Cocteau Twins | 音楽見聞録
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Heaven Or Las Vegas(紙ジャケット仕様)
- コクトー・ツインズ
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- このアルバムはコクトー・ツインズの4AD(レーベル)時代では最高傑作だと思う。コクトー・ツインズは女性VOのエリザベス・フレイザーを中心としたバンド。シンセを使わず思い切り歪み系のエフェクトをかけたギターの音を使いながら、それを非常~にうまく空間的に配置することで、なぜかその対極にあるはずの非常に幻想的で浮遊感のある美しい音楽を作り出すバンド。
- 似たタイプのバンドをあまり見かけない個性派。
一時期雨後のタケノコのように出現したギターをかきむしるブリット・ポップと言われる連中のルーツは実はこのバンドのギターの使用方法にヒントがあるのかもしれないと少し考えた事がある。なにしろLushという女性バンドなどはコクトーツインズに触発されて結成された経緯もあるくらい。
このアルバムではそうでもないが、歌詞もほとんどが単語ではなく単なる「音」だったりする。曲からインスパイアされたその時々の感情を「音」にするとこうなる・・・歌詞で言いたい事を表現するより言葉の「音感」で音楽に込められた何物かを伝えていく、そんな表現方法をとっているらしい。ちょっと変わり種のスキャットってところか・・・
一度ライブ・ステージを見たことがあるが、ライブでのエリザベスの歌い方は凄かった。作品とはまた違った非常に力強いアグレッシヴな歌を聴かせてくれた。基本的にはライブ・バンドではないんだろうな。
このアルバムはコクトー・ツインズの作品の中では曲もキャッチーでわかりやすく取っつきやすい。
- ふわふわ幻想的なだけでなくビートを感じさせる曲も多く、メロディラインもしっかりした曲が多いのが聴きやすさの理由だろう。
- 但し、これを単なる気持ちの良い癒し系のヒーリング・ミュージックとして聴いてはいけない。BGMではない。身をさらして全身に浴びるように聴いて欲しい音楽。
- このバンドを好きになったら更に過去の作品に手を伸ばしてみるのもおすすめです。

