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高校数学教師(宮城県)を退職し、全国のデモクラティックスクール、北欧デンマークの教育を学んだ後、仙台から教育革命をしている伊藤真結です。
2020年4月からAKIU SCHOLĒ(アキウスコレー)という新しい学校🏫を仙台市秋保町に創っています。
全日制の学校に行っていても、通信制高校に行っていても、不登校でも、全ての中高生が、自分の選択で自分の人生を切り拓く力を育みます。
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5月15日(水)
今日は朝から晴天🌞🌞
朝から意気揚々と散歩をしました🌞
こんなに良い天気ですが、部屋のすずらんは、いっこうに咲く気配がありませんそんな今日は昨日の続き、川中さんのお話。
*
動画の中で、川中さんが子どもの権利条約について触れている場面があります。小学校の時、休み時間に政治の話をしたら先生から「色んな意見があるから政治の話はするな」と怒られたエピソードです。
色んな意見があるから政治の話はするなって、なんでやねん!と思わずにいられないのですが、これを言ってきた先生が一人ではないところを見ると、なんとも残念な気持ちになります。
日本政府は、子どもの権利に関して国連から勧告を受けているということは以前ブログでも書きました。
緊急の措置がとられなければならない分野として、差別の禁止、子どもの意見の尊重、体罰、家庭環境を奪われた子ども、リプロダクティブヘルス及び精神保健並びに少年司法について言及されていますが、川中さんが言っているのはまさにこの中の「子どもの意見の尊重」のことです。
川中さんの指摘が本当に鋭く、更に当事者としてとても貴重な声だなと思うのですが、動画の中でこんな風に言っています。
外国は、子どもを小さな大人として数えるが、日本は、未熟な、人とも数えて良いのか分からない、“子ども”として数えてる。そこが一番の違いなのでは。
校則に関しても、「誰のための」校則なのかが分からない。生徒の為の校則のはずなのに、先生たちだけで決めてしまうのはおかしい、なんて話もしています。これは、”未熟で考えの浅い子どもの意見”では全くなく、当事者の叫びであり、社会の為に耳を傾けなければいけない重要な意見です。
それなのに。
子どもの権利についての勧告の中にはまさにこの状況について警告を受けています。
こうしてみると、日本では、さまざまな立場の子どもたちが、社会のあらゆる場面で、 意見を尊重されず、参加の権利を行使できず、自らの権利について十分な知識を持たないまま、暴力や虐待や強いストレスにさらされている、と指摘されたことがわかります。
そして、この状況を変えるためには、おとなが自分たちの都合で一方的に制度をつくりあげて、そこに子どもをはめこむのではなく、子どもの意見を聞き、「子どもの最善の利益」を中心において、子どもと一緒にシステムを作っていくことが大切だという勧告を受けたのです。
こうして、自分の意見を伝える経験をせず、勇気を出して意見を言ったとしても聴いてもらえなかった経験を積めば、人間誰でも、「やっても無駄だ」と口を紡いでしまいます。某報道番組で、元アイドルのコメンテーターがコロンビア大学のデモについて「卒業がかかっているのにデモをする有効性は」なんて話をしたことも問題になっていましたが、これは日本の教育が生んだ現実そのものだなと思いました。
社会のこと、政治のことには、声を上げないほうがいい、その方が自分も損をしない、そんな思考が無意識のうちに刷り込まれてるのかもしれません。
とは言え、学校で政治の話はだめ、それなのに、18歳になったらちゃんと考えて投票行け、はそれこそおかしな話です。
どんなに自分がそうだと思っていても、社会がそうではないから、自分の気持ちに蓋をしてしまう経験ばかり増えて、学校教育の中で生徒たちは、自己欺瞞に陥ってきます。
*
川中さんのような「政治を語る中学生」が変に目立たない、そんな日本にしていかないといけないなと思うし、その為に、大人ももっともっと、自分の暮らし、政治について関心をもたないといけない。その上で、子どもたちと対等に意見を出し合って、一緒に考えていかないといけない。
“深い”とか“難しい”とされるテーマについて、私はこう思う、とまずは対話する経験を積んでいかないといけないんだと思いました。
がんばるぞ
今日も、
能登半島地震の被災地のみなさんが
少しでも安心してあたたかく過ごせますように。
メディア掲載情報
「仙台市市民活動サポートセンター通信 ぱれっと 6月号」に掲載していただきました。
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