鷹丘中学に転校してきた山田太郎
登校初日にいきなり番長岩鬼とトラブルに
山田のペースに巻き込まれた岩鬼は激怒し
弁当の大きさで山田を呼び出す
しかしここでも野球部主将長島と岩鬼のひと悶着に
巻き込まれ、長島と野球で勝負する事に・・・
結局山田は三振に倒れたが、バットの風圧で
自分のストレートがはたき落とされたのを見た
長島は、密かに山田を野球部に入れたいと
願うのであった
「お兄ちゃん、学校行くならミット忘れてるよ」
「サ・・・サチ子」
「お父さんお母さん、行ってきます
転校したばかりなのにもう友達ができたよ」
「ムニャムニャ・・・・や~まだ、絶対殺す・・・
ムニャムニャ」
「えっ、じっちゃんもう仕事が入ったの?」
「何を驚いておる?
わしゃ腕のいい畳職人だぞ」
「そうだけど、じっちゃん気に入ったお客の
仕事しか受けないじゃん」
「日本一の職人に日本一の畳64枚頼みたい
ときたもんだ」
「ろ・・・64枚も!?」
「すごいお金持ちなんだね」
「うがががが・・・やかましいわ、クソ
わいはもうちょっと寝たいんや」
「正美っ、何がやかましいだ!?」
「あっ、清彦お兄様・・・・」
「もうお父様もお母様も食堂でお待ちだ!
寝坊で遅れるなど岩鬼家の恥だぞ」
「すんまへん、、、」
「おにいちゃーん、行ってらっしゃーい」
「ああ、行ってくるよサチ子」
「なーんだ、野球やるんじゃないんだ・・・・
頑固だなぁ、うちのアニキも・・・
じっちゃん似だな」
「おい丹下よぉ、そんなのとっとと
投げ飛ばしちゃえよ」
「そーだそーだ、このままじゃずぶ濡れだぜ」
「はっはっはっは、どーしたどーした?」
「ちっ・・・チクショーっっっ」
「ま、柔道部の事は諦めるんだな
どーせ大会にも出ても勝てんしな」
「うううっ・・・・」
「あーあ、ノビちまいやがった・・・・」
「こりゃワビ助じゃなくノビ助だな」
「アハハハハハハ」
「い・・・いじめだとぉ!?
バカいうな、決闘申し込んできたのはそいつだぜ
変な事言うなよ山田っ」
「そいつは柔道部主将の木下ワビ助
俺は元副将の丹下だ!
これは柔道部内の問題よ、変な言いがかりつけるな」
「だーからー、部外者には関係ねーって
言ってるだろうが
すっこんでろ転校生っ」
「ぼ・・・暴力反対です、、、」
「ぼ・・・暴力だとっ、てめぇ」
「花は桜木、男は岩鬼っ
やーまだに手出しするんは、わいが許さんっ」
「悪いがあのやーまだはわいの獲物や・・・
それ以外のやつに手ぇは出させへんで」
「やーまだをやるんなら、まずわいを
倒してからにせえっ」
「なっ・・・なんだとっ!?」
「や・・・やるってーのかっ、岩鬼っっっ」
「へへっ、なんや・・・その気になったのか
ゲンタ君w」
「なにをぶち殺すの、岩鬼君?」
「そっ・・・・その声はっ・・・」
「なっ・・・・ナツ子はーーーーん」
「早くしないと遅刻よ、岩鬼君」
「ささっ、ナツ子はん、お供しまっせー」
「ありがとう岩鬼君」
「首相と副将が決闘・・・・一体柔道部で
何が起こってるんだ?」
「Do I know that?
You can kill me once.」
「なんややーまだ、今日は弁当なしか?
ははぁーん、昨日わいよりデカイ弁当持って
きたんで反省しとるんやな」
「やーまだ君、君のその心がけは素晴らしいよ
その謙虚な態度に対して、殺すのは許したる
半殺しで済ませたるわ」
「えっ?」
「この岩鬼様よりデカイ弁当は今後も禁止やで
まあおにぎり一個くらいは許したるわ
ガハハハハハ」
「・・・・・?」
「岩鬼、さっきから弁当弁当って言ってるけど
今日は土曜日、半ドンだぜ
弁当のない日だ」
「あははははっ、こいつガチで天然のバカだぜ」
「い・・・岩鬼君・・・やっぱり君面白いよ」
「先生から聞いたよ、僕をわざわざ
医務室まで運んでくれたんだってね」
「い・・・いや、お礼言われるほどの事でもないよ」
「へー、なかなか良い体格してるね
学校まで遅刻しないで僕を背負ってくるなんて
たいしたもんだ・・・」
「え?」
「え・・・ここ部室なの?
体育倉庫かと思っちゃった」
「・・・ま・・・まあいろいろ事情がね・・・・」
「ご覧の通り、部員4人の弱小柔道部さ」
「ゴメン、そ・・・そんなつもりは・・・」
「丹下が辞めて、4人だけになっちゃったんだ
これじゃあ大会にも出られないし
廃部になるしかないんだよ、、、、」
「丹下君が辞めたって?」
「ああ、今朝の一件はあいつを連れ戻すための
決闘だったんだ。。。。負けちゃったけどね」
「それにしても酷い畳だな・・・・
あちこちささくれてる、、、これじゃあケガ
するだろ?」
「ねえ山田君っ、撫し付けだけど
君柔道部に入ってくれないか?」
「頼むよ、君体格も良いし柔道に向いてると
思うんだ」
「い・・・いや、急にそんな事言われても、、、」
「俺たちからも頼むよ~」
「このままじゃ柔道部なくなっちゃうし、、、」
「それがダメだから頼んでるんだよ
このとーりだ」
「わ・・・ワビ助君・・・・」