鷹丘中学に転校してきた山田太郎
しかし登校初日から、学校の問題児岩鬼と
騒ぎを起こし
更に野球部の長島からも、野球での勝負を挑まれる
だが、山田はこの中学が気に入ったようだ
登校2日目に、山田は柔道部の主将木下ワビ助と
副将の丹下の決闘を目撃
柔道部は丹下が抜けた事で、大会出場の
最低人数を下回り、廃部の危機だと聞かされる
ワビ助は、山田に柔道部入りを懇願するのだった
「待ってくれワビ助君、丹下君の説得
僕に任せてくれないかな?」
「え・・・・・」
「池田っ、今程度の変化球捕れなくて
どうするんだっ!
立てっ」
「捕れったって、長島さんの変化球
俺には無理ゲーですよ、、、、
ストレート捕るんだって、精一杯なのに」
「バカヤローっ
うちの野球部のキャッチャーはお前だけなんだっ
それにストレートだけで大会に勝てると
思ってるのかっ」
「・・・・・!?」
「たっ・・・丹下くーん
丹下君はいませんかーっ?」
『山田・・・・やはりあいつ野球経験者だ
それもキャッチャーやってたな・・・
間違いないっ』
「花は桜木男は岩鬼っ
なーんも言わんと柔道部に戻ってくれ
わいの一生の頼みや」
「チッ、朝の続きやんのかと思ってたら・・・
お前バカなんじゃないのか?」
「実はちょっとこっちも都合があってな・・・
お前に柔道部に戻ってもらわんと
わいが困るんや」
「だから、なんでお前が柔道部の事に
口出しするんだよ」
「それは話すと長い事やからなあ・・・」
「ガチで意味不明だぞっ!
何たくらんでやがるっ」
「しゃーないなぁ・・・ホンマ頭固いアホや・・・」
「アホかっ、わいはあいつに弁当で負けたんや!
あのアホわいよりデカイ弁当ひけらかしよったんやで
そんなもん許せるわけないやろ」
「ますます意味不明だ。。。お前病院行けよ」
「ゲンタこそアホ過ぎるやろ・・・・
やーまだを殺すんはわいの念願なんや
柔道なんかにうつつ抜かしてわいとの神聖な
抗争ないがしろにされたらどないすんねん?」
「ゲンタが柔道部に戻りさえしたら全て丸く
収まるんや、やーまだの眼ぇもわしにくぎ付け
やろうが」
「俺は丹下だ、バーカ」
「しゃーないな、ほなわいを好きにせいや
何されても我慢したるわ
それで満足やろ」
「ほぉ」
「ドアホっ、そんなもん我慢するわけないやろヴォケ」
「うわっ」
「なっ・・なんだよっ、好きにしていいって
言ったじゃねーか」
「ここまでされて許すとは言うとらんわいっゲンタっ」
「この嘘つき野郎がっ、もう勘弁ならねーっ」
「おう、かかってこいや」
「てめえ前からデカい顔して気にいらなかったぜ」
「そうか、ほな地獄逝って悔しがれアホっ」
「へっへっへっへ、しっかりできるわけないやろ
わいの渾身のパンチ食ろたやつはみんな
地獄行きや」
「話し合いしたわい、しかしこのヴォケ
とんでもない事やらかしよったんやで」
「とんでもない事ってなんだよ?」
「でや?やーまだ、こんなんされたら
お前かってわいを殺したなるやろ、ん?」
グリグリグリ
「ぐぬぬぬぬっ、やーまだっ
岩鬼火山を本気で噴火させる気ぃやなっ
問答無用の死刑確定やっ」
「こりゃ酷いな・・・・全身打撲
レントゲン撮らなきゃわからんが骨折しとる
かもしれん、、、」
「ええっ」
「それじゃあ柔道の大会に出られないじゃ
ないですか、、、」
「柔道の大会だって?
バカいうなよ君ぃ」
『マズい事になった、、、、これじゃあ
僕のやった事はヤブヘビじゃないか。。。。』
『俺の変化球を捕りやがった
やはりっ俺の目は正しかったんだっ』
「す・・・すげえ、長島の球を・・・・」
「とっさにミットはめて捕るなんて神技だ」
「ダメだな・・・・これで山田君野球部に
取られちゃうぜ、、、、」
「・・・・・・・・」
「そうか、ドロボーや
あいつの正体は大ドロボーやったんや
あんな顔してえげつないやつやで、、、」
しかし山田は柔道部の畳を、自宅に持ち込んで
修理しているのだった
「えーかっこしやがってからに・・・・・
男岩鬼に人気で勝とういうつもりやな
そうは行くかい」
「わいは何でも1番でないとアカン男やねんっ
ケンカでも人気でもやーまだに負けるわけにはいかんっ
殺すんは、全てやーまだに勝ってからやな」
「あっ、清彦お兄様・・・・
いや、わいの力借りたいと柔道部のアホどもが
球んできよったんで、ちょっと鍛えてやろうかと・・・」
「なんだ、それならそんなコソコソしなくても
言えば柔道着くらい貸してやったのに・・・
まあ頑張れよ」
「はいっ、お兄様っ」
「部室が片付けられてる・・・・」
「それに畳もなんか増えてるぜ」
「修復したのが6枚、新しいのが6枚だ」
「おい木下っ、俺らの部室の前に道具置いていったの
お前だな」
「俺らにケンカ売ってんの?」
「僕じゃないよ・・・でもここは僕たちの部室だ
物置じゃない」
「うるせーっ、人数不足で廃部になる柔道部だ
こんなとこ物置小屋と同じだぜ」
「そーだそーだ」
「や・・・山田君っ、その恰好」
「ああ、柔道部にお世話になるよ
よろしくね」
「ありがとう山田君っ」
「ふふっ、これで柔道部も存続だね」
つづく