ついに花形が動き出した
テスト生としてヤクルトに入った花形に
飛雄馬、左門、明子、伴たちがそれぞれ
複雑な思いを持つ
ただひとり、星一徹だけは花形の復帰を歓迎し
理解を見せた
最大のライバル花形の復帰に、飛雄馬は更に
闘志を燃やす
「華麗なる復帰」
『夢ではない・・・・いずれ間違いなく
これは現実の事になるんだ・・・・・』
『姉ちゃん・・・・また野球地獄の犠牲になるのか、、、
かわいそうな人だ。。。。』
『それにしても花形・・・テスト生になってから
一度も姉ちゃんに連絡も入れないらしい・・・
まあ気持ちはわかるが・・・・』
「何だ星・・・花形の事考えてるのか?」
「えっ・・・ま・・・まあ」
「しかしあいつ5年もブランクがあったうえ
お前のようにトレーニングもしてなかったんだろ?
テストに合格するかどうかわからんぞ」
「楠木さん・・・あなたは花形の怖さ知らないんです
あいつは必ず合格しますよ」
「花形、はっきり言ってお前は完全に合格だ
明日の紅白戦にはうちの上層部も見に来る
そこで正式に入団が決まるだろう」
「・・・・・・」
「しかしお前が入ると、ポジションを失う選手も
出てくる・・・・
言いたくないがお前を疎ましく思ってるやつが
何人かいる」
「ひょっとしたらビーンボールを投げてくるかもしれん
それがうちの伝統だからな
気を付けろよ」
「ふふっ、そんなのは承知の上です
まあヤクルトの投手陣ごときが、僕にぶつけられたら
ハナガタ・モータースから賞金100万出しますよ
僕は今まで死球なんか受けた事は1度もありません」
「今日の紅白戦は花形の入団テストも兼ねてる
らしいんで朝から駅と球場の往復ですわw
まあおかげで儲けさせてもらってますけどね」
これがヤクルトのフロント陣らしい(苦笑)
ほとんど反社やん・・・・
明子ねーちゃんもヤクルトファンのおっさんに囲まれて
試合観戦
「この試合が花形の入団テストらしいな」
「まあどーせ出来レースなんだろうけどよ」
『いくら出来レースでも結果が悪ければ
不合格もあり得るのよね・・・・・
不合格なら花形はあたしの所へ戻って来かも』
「へっ、元阪神のスターかなんか知らんけど
プロ野球舐めすぎだぜ」
2球目
なおこの投手、背番号57だが当時は
勝亦治という捕手が付けていた
しかしこの投手はマツモトという架空の選手だ
ファーストカバーに入ったマツモトの足に
何気にキッチリカニばさみを食らわし
内野安打に
『うーん、グッドですよ~
やはり花形君に刺激されたんですかねえ・・・ええ』
打席に入ったのはあのマツモトだ
しかし悪い顔してんなぁwwww
「デヒャヒャヒャッ、すくりゅーすぴんすらいでぃんぐ
だぁ~~~」
「がはははは、マツモトぉ~
お前と花形では役者が違うぜ」
「逆に花形の引き立て役になってんじゃんw」
『今頃花形は紅白戦の最中だな・・・・
ま、結果はわかりきってるけどな』
『ケッ、よく考えりゃ俺様の球が
車屋のボンボンに打てるわけねーんだよな』
『うむ、やはり花形は天才だ
これが入ってくれれば、うちはウハウハだわ』
『カ・・・・カッコいい・・・・・
それにあんな笑顔、会社勤めでは見た事ないわ』
複雑な心境の明子ねーちゃんだった