1976年のオールスターゲームが開幕
飛雄馬もファン投票で選出されたが、長嶋監督に
辞退を申し出る
だが長嶋監督はそれを却下
更に飛雄馬の右投げも解禁を宣言
しかし飛雄馬は長嶋監督が何をさせようとしているのか
まだ全くわからなかった
そんな中始まったオールスター第1戦
終盤左門がヒットを放ち、いよいよ飛雄馬の出番かと
思われたが・・・
『左門センター前ヒット!
古葉監督、ここで星の代走か!?』
「うむ・・・・いよいよ星の出番か・・・・」
「常務・・・そろそろ着きますがもう一周しますか?」
「ああ、頼む」
「あと何周しますか?」
「わからん
星の出番が終わるまでじゃ」
『左門が出塁、点差は1点!
ここは星の代走でスクリュースピンでもう1点
取りに行きたいところですが・・・・』
『古葉監督動きませんねえ・・・・・』
「・・・・・・古葉のやつ、飛雄馬を出さないつもりか?」
『一向に俺に声がかからない・・・・
ファン投票選出選手は、ピッチャー以外1試合には絶対
出さないといけない決まりのはずだが・・・・』
『おかしい・・・・鈍足のわしがこのまま塁におっても
仕方ないと思うが・・・・』
「古葉ちゃん、左門に代走星を出さんのかいな
もう9回やで?」
「ええ、まあそうですけどちょっと・・・・・」
「ちょっとってなんぞあったんかい?」
「スクリュースピンはうちのカケフが破ったけど
パぁの野手があんなマネできるとは思えん
星を代走に出すだけでもう1点楽に貰えるはずやで」
「やあ古葉ちゃん、オールスターの監督大変だろうね、ええ」
「そりゃしんどいですよチョーさん、、、、
初めての事で、他所のチームから大切な選手
預かるわけですからね」
「うーん、うちのチームの選手は遠慮なく使って
いいですよ、ハイ」
「星のスクリュースピンには期待してますわw」
「ただねえ・・・・どーなんでしょう
お祭りのオールスターにスクリュースピンは
ちょっと殺伐としすぎてますよ、、、ハイ
パの選手にケガでもさせたら大変ですし」
「うーん、古葉ちゃん
星は守備固めにですね・・・・使って欲しいんですよ
特にランナー三塁でタッチアップのケースとかね・・・」
「え・・・・・今なんと言いました・・・チョーさん
わしの聞き違いじゃと思いますが」
「星をですね、守備固めに使ってください、ええ
それも犠牲フライで点が取られそうな場面で・・・
私からの一生の頼みのお願いです」
「し・・・しかし守備固めって・・・・」
「そりゃオールスターゲームでそういうお笑いも
あっていいのかもしれんですが
星は笑いものになりますよ」
「古葉ちゃんに恥はかかせませんし
おそらく結果は全く逆になると思いますよ、ハイ」
『チョーさんにああまで頭下げられては嫌とは言えんしな、、、、
しかもあんな真剣な目で言われたら・・・』
9回裏、ワンナウトでパはランナー三塁
しかもそのランナーは世界の盗塁王福本さんだ
『古葉ちゃ~ん、頼むよ~~ハイ』
「・・・・・・・・・・・」
『オールパシフィック、ワンナウト三塁っ
ここは犠牲フライでも同点のチャンスですっ!』
「ええーーーーーーーーーーっ
こっ・・・これが長嶋さんの考えかっっっっっ」
「いや・・・でも俺でいいんですか?」
「知らんっ
長嶋さんがそうしてくれと言ってたんだ
さっさとライト守れ」
『セントラルリーグ、守備の交代をお知らせします
ライト左門に代わり、星
背番号3!』
「おい嘘だろー」
「なんで星なんだよ古葉ぁぁぁぁっ」
古葉監督へのヤジが飛びまくる
『おーーーっと、ライトは星が入ります
これは一体どういう事なんでしょう?
古葉監督の意図がわかりませんっっっっ』
『星の肩ではライトにフライが上がったら
到底タッチアップを阻止できませんっ
狂ったか古葉采配』
「そういう事か・・・・長嶋め
さすがは見せ場をようわかっとるわい」
「えーいクソっ!
女将ぃーーーーーっテレビじゃテレビっっっっ」
「星が守り固めに出てきおった・・・・
これが黙ってラジオで聴いておれるかっ」
「テレビ出せーテレビーーーーーっ
わしゃテレビが見たいんじゃーーーーーーっ」
「ファンサービスなんじゃないか?」
「でもこれじゃあ星は惨めなピエロだぜ」
「うーん、ここで私が星に背番号3を譲った答えが
出るんですよ、ええっ」
「こ・・・答え!?」
「チョーさんっ、もったいぶらず話してくださいよ」
「古葉ぁーーーーっ、巨人への嫌がらせかーーーっ」
「やり方がエグいんだよバカヤロー」
古葉監督へのヤジはますますエスカレートする
『へへっ、星には悪いけど狙わせてもらうでw
わしかてええとこ見せたいんや』
『全く・・・うちの監督何考えてるんだ・・・・
これじゃあ内角が攻められないじやないか、、、』
『池谷、わしを信じろ!
点とられてもそれは長嶋さんの責任だ』
しかし次の球はインコースに
「もろたでっ」
門田これを打ち上げる
『ふん、ちょっと浅いが星の肩なら余裕や
スキップして帰ったろ(笑)』
『さあ星っ、今までの悔しさと言うものをですね
存分に返しなさいっ
復讐のリベンジですよっ、ハイっっっっ』
『ま・・・・待てゃ・・・・嘘やろっっっ』
福本、飛雄馬の返球に
本気でダッシュ