戦場を経由してあのアームストロング・オズマが
また日本にやって来た
オズマはその足で飛雄馬の元を訪れ
大リーグボール3号へ挑戦してきた
それを受けた飛雄馬はオズマと勝負
結果は飛雄馬の圧勝だったが、オズマは戦場で受けた傷のため
倒れ込んでしまった
オズマは飛雄馬へのリベンジを約束して帰国
いまやアメリカンヒーローとしての名声を得て
復帰したカージナルスで再び猛威をふるいだすが・・・・
しかしオズマは日々酷くなる背中の痛みに耐えながらの
プレーを続けていた
だが気になるのはこれは1971年のシーズンなのか?
そうなるとラストシーンに凄い矛盾が発生するが・・・
「なんだその顔は・・・・心配いらない
こんなケガ大したことじゃないさ
俺は鉄人オズマだぞ」
「あの灼熱の戦場からも俺は生きて帰ってきた
俺はアメリカンヒーローなんだ」
「・・・・・この間はすまなかった
ママから君の兄さんの事は聞いたよ・・・・・
俺と同じ戦地で亡くなったんだってな」
「もういいのオズマ
あんたが無事帰ってきた事だけであたしも幸せよ」
「ありがとう
俺はきっと復帰して見せる
そして日本のヒューマ・ホシとまた対決するんだ」
「そうよオズマ、そのピューマ・・・とかいう人を
ボコボコにするのよ」
だがその頃、カージナルスの監督は
オズマの主治医から呼び出されていた
なんか地球防衛軍の作戦室みたいな描写(笑)
当時のアメリカの病院のイメージってこんなだったのか
「我々医師団は当初オズマ選手は打撲程度と考えて
おりました・・・しかしそれにしては異様な痛みを
訴え続けた・・・」
「そのため次に椎間板ヘルニアを疑いました
そこで胸部のレントゲンを詳しく調べた結果
大変な事がわかったのです」
「これは砲弾の破片でしょう・・・
野戦病院の設備程度では発見できなかったと思います
これがデッドボールによって、更に深く骨に突き刺さった」
「それは不可能です・・・オぺで取り出せば
背骨の神経を切ってしまう・・・・まあ放っておいても
やがては破片は神経を切断してしまうでしょうが・・・」
「待ってくれドクター、もし神経が切れたら
どうなってしまうんだ!?」
「野球選手としてはもう終わりでしょう、、、、
すでに右足に麻痺の症状が出ています」
「オーマイガーーーーッ、、、、、
今まで散々苦労してやっとここまで来たのに・・・・」
「この事を球団が知ったらおそらくオズマは・・・・」
「我々も力を尽くしたのですが、、、、」
そんな事になってるとは知らないオズマ
とりあえず退院して自宅に戻った
「今日は退院祝いのパーティーをしよう!
久々にママの焼いたパイが食べたい」
「ジェニー、俺は必ず復活して
またガンガン打つぜ、期待しててくれ」
「球団はこんな立派な車椅子買ってくれたが
これも1ヶ月もすればお払い箱さ」
「球団って言えば、さっき球団から手紙が来てたわよ」
「球団から?」
当然ながら荒れるオズマ
「ふざけんなコノヤロー
俺が今までどれだけ球団に利益もたらしたと思ってるんだ
今のカージナルスなんて俺でもってるんだぞっっっ」
「お・・・落ち着いてオズマ
あなたは安静にしてないといけないのよ!」
「安静?
こんな背中のケガが何だっ!
俺は今すぐにでもトレーニングはじめられるぜ」
「やめて、もうあなたはバット握れないのよ」
あ・・・言っちゃった
「ジェニー、スマンが俺を球団事務所に連れて行ってくれ」
「え・・・・球団に?」
ジェニーは戸惑うが
「な・・・何しに来たオズマ
解雇通知を送ったはずだ、ここは関係者以外立ち入り禁止だ
君はもう関係者じゃない」
「ボスっ、この解雇は納得いかない
理由を聞かせてもらおうか?
場合によっては裁判で戦う用意もあるっ」
「君の背骨には砲弾の破片がめり込んでるんだ・・・
ヘタに手術をすれば、神経が切れて君はたちまち
半身不随だ・・・・一生な」
「言いにくいが、はっきり言うと君はもう野球のできる
体じゃないんだ、、、、
球団は慈善団体じゃないからな・・・使えなくなった
選手に用はないという事だ」
「私も出来る限り説得はしたんだがね・・・・・
飲んだくれの親父さんから君を買い取ってから今日まで
育成に莫大な金がかかった」
「そのうえ身障者になった君の介護に金を使えば
球団の損失は計り知れないと逆に袋叩きにされたよ、、、」
「ガッディーーーーーーーーム
それが貴様ら白人のやり方かっっっ」
「やめてオズマっ」
「ボス・・・・帰る前にひとつ聞きたい
この車椅子は球団が買ったのか?」
何故か病状が悪化
すでに虫の息状態に・・・・・
何があったのかは不明
「俺はあそこに住んでるやつらに奴隷のように買われ
地獄のようなトレーニングに耐え、一度はやつらのいる
世界へ登りついた・・・・」
「結局これだけだった、、、、、
許せヒューマ・ホシ・・・・ユーとの約束・・・・
果たせそうに・・・・な・・・い」
オズマ死去の知らせは、ジェニーからの手紙で
飛雄馬の耳にも入った
「オズマ・・・・俺は君の分まで頑張って
必ず巨人の星を掴んでみせるぜっっっっ」
とはいうものの、冒頭でも触れたがこれが1971年の事
だとしたらおかしいのだ
なぜなら飛雄馬も結局オズマと同じような運命をたどり
1971年のシーズンを迎える事はないのだから、、、、
巨人の星(栄光の星編)第173話 「壊れたピッチングマシン」
につづく