大リーグボール2号、消える魔球を得とく
した飛雄馬は、いよいよリベンジの中日戦にリリーフ登板
強敵オズマを難なく三振に打ち取り、オズマはすっかり
戦意を喪失
消える魔球は球場全体を凍りつかせた
しかし一徹コーチは不敵な笑みを浮かべ
まだオズマにやらせる策があると吼える
というわけで、今回は巨人の星不死鳥編第129話
「一徹の秘策」というエピソードです
そしてこの回が公式戦での最後のオズマとの対決になります
飛雄馬の消える魔球に観客は歓声を上げるよりも
狐につままれたような顔で、声も出ない
さすがの一徹コーチもただ腕を組んで見つめる
事しかできなかった
「アタリマエダ、、、、コノおれノ
ミエナイすいんぐですらドウシヨウモナイノニ
他ノヤツガ打テルワケガナーイ、、、、」
頭を抱えるオズマ
『うむむむ、消えるとは聞いていたがまさか
こんなに完璧に消える魔球だったとは・・・』
『しかしこのまま引き下がってたまるか・・・・
次にオズマに打席が回って来た時には・・・』
「ぼ・・・・ぼす・・・・・
早クぼすノ策ヲ教エテクレ、、、、、」
「オズマのバカ、お前の大リーグボール2号に
やられたショックで自分の打順間違えよったわい
もはや腑抜け同然じゃ」
「オズマはともかく、その後ろのおっさんが
まだ諦めてないぜ・・・・」
「うむ・・・次の回か・・・・・
なんらかの秘策をやってくるらしいのは・・・」
「おそらく星コーチは俺の大リーグボール2号の秘密を
すでに何%かは見抜いてるはずだ」
「なっ・・・なんじゃとっ」
「それより今日ナイターやってるのはここだけだよな?」
「ん?ああ、広島市民球場の広島アトムズ戦も
甲子園の阪神大洋戦も雨で中止じゃ」
『明子さん、甲子園は雨で試合がないので
今こうして手紙を書いてます・・・』
『しかし最近は僕の方からの一方通行で
返事をくれませんね』
この時花形はまだ明子の失踪を知らない
『でもそれは僕を嫌いになったわけじゃなく
飛雄馬君の事で頭がいっぱいなんだろうと
自惚れています・・・・・っと』
「お・・・おい花形っ!
おんどれ何やっとんのや!?」
突然部屋に入ってくるヒゲ辻こと辻佳紀さん
「娯楽室のテレビでみんなあんなに騒いどったの
聞こえへんかったんか」
「騒ぐって何を?」
「アホっ!
お前のライバルがどえらい事やっとんのや」
「え・・・左門がタクシーの運転手殴って逮捕
されたんですか!?」
「それは横山のヤッさんや!
わしが言うとるのは巨人の星の事やがな」
「もおええわボケ!
大リーグボール2号や!!
消える魔球投げとんのや」
「き・・・・消える魔球っっっっっ」
花形だけは大リーグボール2号の情報を全く
知らなかった
「オズマは手も足も出んで怯えとるし
球場もビビってもて、まるでお化け屋敷になっとるわ」
「そ・・・そうか!
とうとう復活したんだな・・・・・星君っっっっっ」
スロー再生されるのだが、この時代の
ビデオのスロー再生は、静止画のコマ送りで
画面がチラチラ
「しかし僕はオズマのようにビビったりはしない!
必ずこの魔球の秘密を暴いてやるぞっ」
『こいつ・・・・さっきまではデレデレした顔
しとったのに、まるで別人やな・・・・』
巨人の星(不死鳥編)第129話 「一徹の秘策」①-2
につづく